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2005.04.04

キャピタル

4532351367.09.MZZZZZZZ[1]驚異の資産運用会社キャピタル チャールズ・エリス (鹿毛雄二 訳) 日本経済新聞社 \2,100

キャピタル・グループは、米国の独立系投信、年金運用、リサーチ会社です。目立たず、堅実に、しかしながら、超長期にわたり、インデックス投資を上回るパフォーマンスを上げ続ける、まさに「驚異の」会社です。
おまけにウォール街にある会社ではありません。持株会社はアリゾナ、執行会社はカリフォルニアが拠点のようです。

これだけではピンとこないでしょうから、誤解されることを前提にあえて連想されるイメージで語れば、ウォーレン・バフェットや、日本で言えばさわかみファンドでしょうか。

しかし、最も特徴的なのはその組織や人事政策(というか哲学というか)にあります。オフィシャルな組織がないらしい。かといって、決してアメーバ風やプロジェクト型組織でもないようです。徹底したフラット組織であり、(本書内ではそのような表現は使われていないものの)「大家族主義経営」であるようです。

読んでいて感じたのは、日本で語られる際の典型的なアメリカのビジネスマン(ウォール街の投資銀行で暴走した発電機のごとく狂ったように働く連中)と対極をなす、キャピタル・グループのメンバーの姿でした。もちろん、彼らがほどほどに仕事をこなしているのではなく、驚異的な成果を残していることから容易に想像されるとおり、モーレツであることは間違いないのですが、かつての強かった頃の日本企業的な風土と超長期的視点を頑なに守っているように見えました。「最強の防御は最大の攻撃である。」とは、誤植かと思える真理のようです。

なお、著者のチャールズ・エリスはグリニッジ・アソシエーツの創設者であり「敗者のゲーム」などの著者でもあります。一方、訳者はUBSグローバル・アセット・マネジメント会長を経てしんきんアセットマネジメント投信社長。まえがきは、バートン・マルキール(ウォール街のランダムウォーカー)といった念の入れよう。

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