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2005.06.20

半島を出よ(下)

4344007603 半島を出よ(下) 村上龍 幻冬舎 ¥1,995

説明くさかった上巻に比べ、下巻、とてもよかった。村上龍、福井晴敏と十分に張ってると感じた。設定がどうなっているのか伝えるためには、どうしたって説明くさくなるんやな。長編の場合、上巻にその比重がかかるのはやむをえないのだろう。

若者達、踏ん張った。戦闘シーンも一応迫力あるし。でも、この際(どの際よ?)、もっと英雄的な展開があっても良かったんではないかとも感じた。でもやはり、そういったケレン味をあえて出さないようにしているのだろうか。

上巻でも打ち出されていたけれど、下巻で際立ったのが、「東京中心の視点に対する地方の屈折した思い。」。「三位一体の改革」や「道州制」なんかも連想してしまった。

ちょっとの不満、最後、あっさりし過ぎ。

(アマゾンから)さらなるテロの危険に日本政府は福岡を封鎖する。逮捕、拷問、粛清、白昼の銃撃戦、被占領者の苦悩と危険な恋。北朝鮮の後続部隊12万人が博多港に接近するなか、ある若者たちが決死の抵抗を開始した。 〈現実を凌駕する想像力と、精密な描写で迫る聖戦のすべて。〉 

cut1027_11 先遣隊のあとから20機あまりでやってきたアントノフ2型ってこんなんでっせ。複葉機やけど4枚ペラ。低空で飛ぶからレーダーに捕捉されないらしい。ただ単に旧式ってワケではなく、戦略的にレトロなんですね。

900ページ以上あったけど、結局、1日で読んでしまった。これだけでも、この作品の魅力がいかほどのものか、伝わるんじゃないでしょうか。

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» 半島を出よ  村上龍 [a fruit knife and a boy]
 とにかく疑問なのは村上龍が世界をきちんと認識しているのかということ。テロが起こるためには経済危機的な状況が必要ではあるのだけれどあまりにも現実離れしている感が否めない。ただのエンターテイメントならそれでいいんだろうけど本人はそのつもりじゃなさそうだし。。。大体アメリカと中国と言う2大大国に鋏まれてかつ金もある技術もある人もいるそんな国が簡単に経済破綻するはずがないし。それでもまあこの話がバブル崩... [続きを読む]

受信: 2005.11.28 17:54

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