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2005.06.01

超・学歴社会

4334933572 超・学歴社会  池上憲文 光文社ペーパーバックス ¥999

「実は学歴社会は強化されている。」ってことを子供に知らしめるために買ったつもりが、採用担当者の視点で読み込んでしまった。本書の冒頭でも触れられているが、「学歴社会」というよりも厳密には、「学校歴社会」である。学歴社会といった場合、「なんやら大学大学院卒 > 東大法学部卒」 となってしまうからである(ちょっと2ちゃん風)。

丁寧なインタビューや明治時代に遡る文献の読み込み、調査結果の裏読みなど、掘り下げ方が二段、三段底になっており引き込まれる。

二十年近く前、自分自身が就職活動をした際に感じた「マスコミ報道なんて上っ面のウソばっかりや。」という印象とオーバーラップした。ことほどさように、世の中、変わっていない。(畑違いの道を目指そうとしていたので、入社する気などさらさら無かったにもかかわらず、社会見学のつもりで訪れた)とあるメガバンクの採用会場(本店の講堂らしきところだった。)、リクルーターのゼミの先輩によれば、「各支店から別嬪さんばかり集めてきた。」とかのことで、確かにモデルばりの容姿端麗な方々ばかりがお世話してくれた。こっちは、わけのわからんままに昼食をご馳走になったりして先輩と世間話を繰り返すばかりだったけど、正面玄関から入社しようとしていたいわゆる有名私学の学生たちは、きっちりとその銀行の研究をして折り目正しく面接を受けていた。マスコミのウソを知った、というか体験したのはまさにその場であった。一生懸命、面接を受けている彼らが採用される可能性なんて限りなくゼロに近いのだった。銀行側が採用したい人間(都市部の国立大学や難関私学の学生たち)は端から決まっていて、本店見学ツアーさながらにいろんな部屋をぐるぐる回って様々な部署の方々の話を聞くこととなった。こちらは入社するつもりも無いので、適当に相槌を打ち続けるばかりだったけど、この無意味な拘束が1週間も続くとこちらも嫌気がさしてきてはっきりとお断りした。・・・そんなこんなが本書でも厭というほど書き連ねてある。

<目次>

Chapter1:「学歴不問採用」は実現可能か

Chapter2:「学歴」と「採用」の歴史

Chapter3:“超厳選時代”の「採用」の流れ

Chapter4:「採用」のとき「学歴」はこう使われる

Chapter5:「学歴」以外のチェック項目

Chapter6:入社後の「学歴」の意味

Chapter7:「学歴」と「選抜組」の因果関係

Chapter8:「超・学歴社会」という未来

Extra Part:有名企業はどの大学から採用してきたか――16年の変遷を辿る

でも、本書でも人事担当者の本音として書かれていた「いい人がいれば、いくらでも採用したい。」というのは切実な思いやなぁ。いかん、いかん、完全に採用する側のスタンスになっとる。

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