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2006.02.26

失敗学のすすめ

4062747596 失敗学のすすめ 畑村洋太郎 講談社文庫 ¥560

 東大工学部の名誉教授にして現在は工学院大学教授である著者が、若い頃の自らの実験に際しての大失敗に遡り、数々の失敗を体系化したもの。

 失敗の蓄積が成功に至るにも拘わらず、そのような方法論がこれまで整理してこられなかった点に光を当てたものといえるのかもしれません。

(本書の紹介文より)恥や減点の対象ではなく、肯定的に利用することが、失敗を生かすコツ。個人の成長も組織の発展も、失敗とのつきあい方で大きく違う。さらに新たな創造のヒントになり、大きな事故を未然に防ぐ方法も示される。 「失敗は成功の母」を科学的に実証した本書は、日本人の失敗に対する考えを大きく変えた。

工学を背景にする著者だからといって、何も技術的な「失敗」にしか効能が無いわけではなく、雪印などの企業犯罪に係る「失敗」に関しても触れられている。きっと最近の事例では、「JR西日本の福知山線脱線転覆事故」、「JALの頻発する整備不良、基本動作無視に係る事故、事件」そして、「民主党の永田議員によるニセ・ホリエモン・メール事件」なども「失敗学」の対象になってくるんでしょう。

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コメント

「民主党の永田議員によるニセ・ホリエモン・メール事件」。詳細は明日発表があるのでしょうが、失敗としては相当お粗末という印象を受けています。
本人は議員を続ける意向のようですが、「こんな人が国会議員で本当に大丈夫なのか?」という不安を感じます。

投稿: Mizo | 2006.02.27 23:20

おっしゃるように、永田議員、経歴だけ見ればスーパー・エリートですが、実態はスタンドプレーばかりの目立ちたがり屋の「おこちゃま代議士」ですね。

投稿: 凡太郎 | 2006.02.28 00:21

本書は今読んでいる技術者(技術士)について考える本でも紹介されていました。値段もお手頃ですし、そのうち読もうと思います。

投稿: Mizo | 2006.03.06 22:07

お仕事に多少でも関わりのある本でなによりです。無駄な出費ばっかり促してしまいましたもんね。

投稿: 凡太郎 | 2006.03.07 01:19

ようやく本書に到達しました。
まだはじめの段階ですが、私にはとても参考になりそうです。

投稿: Mizo | 2006.03.17 12:44

自らの失敗をさらけ出し、その上で方法論、実務的なアプローチまで示してくれている含蓄のある本だと思います。

投稿: 凡太郎 | 2006.03.18 23:51

夕刊の広告で見かけたのですが、この本は新刊でしょうか?

「失敗学」事件簿
畑村洋太郎著
小学館

投稿: Mizo | 2006.03.22 21:58

たぶん、そうだと思います。書店で立ち読みしてみます。(って買えよ。)

投稿: 凡太郎 | 2006.03.23 01:00

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受信: 2006.03.19 13:38

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