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2006年3月

2006.03.28

財務省支配の復活

4334933785 財務省支配の復活 五十嵐文彦 光文社ペーパーバックス ¥1,000

昨年の郵政選挙で落選した民主党の論客になる書。自民党が下野した際の内閣のブレーンであったそうで、そこから現在までの大蔵省、財務省と政治家の暗闘(?)を中心に語られる。

財務省の官僚がどうしようもない悪党のように書かれているが、本書中でも少しふれられているように、庶民たる一般国民同様、財務官僚、特にまだ上がりまで行っておらずキャリア上の転身が可能な人たち、も将来に希望、アカルイミライ、を描けないでいるのだと思う。誰しも将来に夢を抱けなければ、目先の利益の確保や保身を考え縮こまった考えに凝り固まる。

本書にはいろいろなネタが散りばめられていますが、たとえば2002年に衆議院予算委員会でIMFの日本管理プログラムをすっぱ抜いた「ネバダ・レポート」に記載されていた8項目の管理プログラムは下記のとおり。悪い冗談のようだが、韓国などはIMF管理下では財閥解体やホワイトカラーの大量解雇など凄まじい状況に陥ったことを考え合わせれば十分に現実味を持った話でしょう。

  1. 公務員の総数、給料の30%以上カット、ボーナスの全額カット
  2. 公務員退職金の全額カット
  3. 年金は一律30%カット
  4. 国債の利払いは5~10年間停止
  5. 消費税を20%に引き上げ
  6. 所得税の課税最低限を年収100万円まで引き下げ
  7. 資産税を導入して不動産公示価格の5%を課税、債券は5~15%の課税
  8. 預金は一律ペイオフを実施し、第2段階として預金の30~40%カット

 このほか、コイズミ陣営の昨年の衆院選対策としてで話題になったいわゆる「B層」の話など、NHKが取り上げかけたものの握りつぶされたエピソードなど、財務省とは直接は関係ないがゾッとする。経済のことは何にもわかっていないコイズミが国民に圧倒的支持を受けていることが「ヒトラー」の登場時に酷似していることも、さらにゾッとさせる。

 やたら「私が・・・」といった自己顕示欲丸出しの箇所が鼻につくものの、全体としてはとても興味深く読めました。

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2006.03.25

同じ星の下

0603250124572 この方、元SHOW-YAのボーカルの寺田恵子さん。御歳とって満42歳(見た目、若すぎ、あるいは若作りすぎ。)。不肖ワタクシと同じ生年月日。日本中に同じ生年月日の方が4,500人くらい(120,000,000/(75*365))はおられるんでしょうが、同じ星の下に生まれながら、ご同輩はどのような運命を歩んでおられるのか?

こんなこと気にするようになってきたこと自体が、歳をとった証拠か?

ともあれ、久しぶりにTVで見た寺田さんの益々のご活躍を祈念いたします。

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ローマ人の物語 11

4101181616 ローマ人の物語 11 ユリウス・カエサル ルビコン以降 塩野七生 新潮文庫 ¥500

表紙には月桂冠を頂いたカエサルのプロフィールが刻まれた銀貨が。これら表紙の銀貨、全て塩野さんのプライベートコレクションらしい。分けてもこのカエサル銀貨、鋳造された年数が短く、よって枚数も少ない上に、いつの世にもカエサルに心酔している人が多いことから流通量はさらに少ないらしい。手に入れるまで10年以上かかったとか。

 6歳も年上でありながら愛娘ユリアの嫁ぎ先でもある常勝将軍ポンペイウス。周囲は好敵手あるいは宿敵と見ていたかもしれないが、きっと二人の間には二人にしか分らない強烈な連帯があったのだろう。ユリアで思い出したけれど、病を得て余命幾ばくも無いシンがラオウに抜き手の連撃を見舞ったものの、なすがままに受けたラオウが行く筋も涙を頬に伝わせながら、「効かぬのだ!」と叫ぶ。カエサルに貸しを作ったつもりのエジプト人から香油漬けのポンペイウスの生首を受け取った際、カエサルが涙を流した挿話。この例えに眉をひそめる向きもあろうが、「感動」とその受け止め方は、ひとそれぞれなのでご容赦を。

クレオパトラとの出会い、ハリウッド的でない解説、それはそれで抑制された熱い想いを行間から感じさせてくれるに十分なものでした。

今回はネタバレを避けながら読後感を記すことにトライしてみました。却って何のことやらわからぬ独りよがりになってしまったようで。次回は、また趣向を変えてみますか。

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2006.03.22

ローマ人の物語 10

4101181608 ローマ人の物語 10 塩野七生 新潮文庫 ¥460

ユリウス・カエサル ルビコン以前 (下)

 「罪と罰」ほどではないけれど、このシリーズも随分と間隔を開けてしまった。

 スレナスという若き英雄に阻まれたクラッススのパルティア遠征というサイドストーリーが入るものの、総体としてはカエサルの有名な「ガリア戦記」を地で行く展開。ヴェルチンジェトリックスに対したアレシア攻防戦は、逆マジノライン(フランス=ガリア人と見立てた場合。)ばりの要塞戦の様相を感じた。もっとも、マジノラインと違って、カエサルのドーナツ要塞ラインは破られることは無かったけれど。

 終章は、いよいよルビコン越えの予感、というか予告編。塩野さんの意図に反して、その折々の主役についつい肩入れしてしまい、正義サイド:スレナス、カエサル、クリオ、アントニウス、悪者サイド:ガリア人、元老院の連中、途中までイイモンだけどなんとなく悪者扱い:ヴェルチンジェトリックス、なんて単純な勧善懲悪の図式で眺めてしまう愚か者の自分を見つけてしまう。でも、そこが痛快なんやけど、プルタークによるとガリア戦役で100万人以上の戦死者が出たらしい。アレシア攻防戦でカエサルが仕掛けたブービー・トラップの残酷さは、ベトコン並みたいだし。

とか何とか言いつつ、この物語、山場が多くて退屈しません。

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2006.03.21

デジタル ウルトラシリーズ

b00005g061  このところ日曜ごとに通っているTSUTAYAでの私の定番。それがデジタルウルトラシリーズです。「ウルトラQ」、「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」、「帰ってきたウルトラマン」まで出ているようですが、何百時間もかけてデジタルリマスタリングしただけに、映像がものすごくキレイ。ホーク1号の出撃シーンなど、最新のハリウッド映画にも負けていません。

 今週は「セブン」のVol.1を借りてきました。人材、熱気、技術それに日本経済の盛り上がり、また予算的にも、最高の状態で製作された「セブン」。第3話「湖の秘密」でエレキングが登場したところです。このデザイン、メトロン星人、ウインダム、キングジョーそしてポインターと並んでまさに感涙ものです。エレキングはウルトラマンマックスにも登場したそうですが。・・・いま、カプセル怪獣のミクラスと闘ってます。

 本格ハードSF路線の「セブン」を最右翼とすれば、お子様向き路線を明確に打ち出し、女の子を取り込もうと、当初、男女合体変身を採った「エース」っていうのは軟弱モノの部類に入るのかもしれませんが、個人的には年齢上の関係もあり、もっとものめりこんだ番組でした。いまだ、ビデオデッキが一般家庭に普及していなかったこともあり、金曜日の夜7時が待ち遠しかった。もうじき、「エース」が出るだろうと心待ちにしているところです。

(以下、アマゾンより。)

Amazon.co.jp
「ウルトラマン」放映終了後、半年のブランクを経て再開した円谷プロの空想特撮シリーズ第3弾。M78星雲から来たウルトラセブンが、地球侵略を企む宇宙人たちと戦う。前作よりSF性を高めた設定で、大人の鑑賞にも耐えるエピソードを輩出した。
   特撮テクニック、メカ描写、ドラマ構成、すべてが秀逸。とりわけ実相寺昭雄監督のエピソードは、ユニークなデザインの宇宙人、やや難解なストーリー、特異な撮影スタイルで今日でも熱狂的ファンが多い。(斉藤守彦)
 
内容(「Oricon」データベースより)
永遠のヒーロー「ウルトラセブン」が、最新のデジタル技術を駆使した高画質・高音質で甦る! 出演は森次浩司、中山昭二、菱見百合子ほか。第1~4話収録。

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やったぜ 王JAPAN !!!

2006032104334524jijpspothum0011  ついにやった。祝日にも重なり、多くの家庭でキューバ戦を観戦されていたものと思います。「おもいっきりテレビ」を休んでまでの放映。やるな、日テレ。

 解説者が繰り返していました最後まで諦めない不気味なキューバも、さすがに大量得点差のついた8回、9回のキューバベンチは投げやりな空気が流れていた。

 MVPに松坂が選ばれたそうだが、準決勝の上原の力投や苦境をしのいだ渡辺の粘りも十分にMVP級の価値はあった。

 棚ボタでの準決勝進出なんて言われたけれど、一厘の勝機を優勝へ結びつけたのは、やはり底力があってこそ。準決勝、決勝ともに大量の得点差をつけての快勝、他国の負け惜しみを余裕を持って聞き流す余裕もあると言うものです。米国での注目度が殆ど無かったらしいが、サッカーのワールドカップを主催した際も同じような状況だった。世界の警察ぶってエラソウにしているけれど、米国民は、国民総体にみて国際感覚が大きく欠如しているように感じる。そんな中、誰がなんと言おうと、栄えある第1回のWBC王者についた王JAPAN、心からありがとうと言いたい。

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2006.03.19

罪と罰 下

410201022x 罪と罰 下 ドストエフスキー 新潮文庫 ¥700

 上巻と下巻の間に2年以上の歳月が流れ・・・。40歳過ぎていまさらと言う気がしないでもありませんでしたが、これほどの名作と言われている作品を読まずに生涯を終えるというのも、読書好きを自認する身としては癪のタネでもあり手に取った次第です。

 「ナニワ金融道」の故青木雄二氏が、駄作を闇雲に読むのではなく、「罪と罰」だけ読んでりゃいい、なんてことを書かれていたことも気になっていた。青木氏は、「罪と罰」には、あらゆる小説の要素が盛り込まれており、その後の小説はその上をなぞっているだけ、と主張していた。

 が、そもそも中学生か高校生ぐらいの頃に読み済ませておくような作品を、感性が擦り切れた中年オヤジが読んだところで、正直言って退屈だった。殺人に対するラスコーリニコフの懊悩が深く描かれているのかと思っていたが、どうでもいいようなくだらん会話やエピソードがサイドストーリーというほどの膨らみもないまま、やたらめったら詰め込まれているのには食傷気味。確かに、小説としてのさまざまな要素が盛り込まれてはいるし、日常生活では言葉にまで上らせないような心の襞のようなものも言語化している繊細さは感じたが、心の襞に関しては、日本人としての民族的な共通理解を割り引いても、例えば福井晴敏の方がはるかに繊細で重層的な含蓄を含んでいると感じた。殺人事件と加害者としての悔恨も、終章での唐突な幕引にびっくり。おこがましくも、個人的な評価としては、当時のペテルブルグを描いた社会風俗小説と位置づけた。

 私の持った読後感なんて、ひねくれ者の異端なんでしょうが、世間的に評判の高いものも、改めて自分自身で確かめて見る必要性を強く感じた次第です。

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2006.03.16

国家の品格

316208651 国家の品格 藤原正彦 新潮新書 ¥714

 新田次郎の次男にして数学者の著者による話題の書。今月号の文藝春秋の対談だったか、「日本は強い政府、官僚がぐいぐい引っ張っていくことによって発展してきた国家だ。」といった趣旨の発言をしていたように記憶(違いかもしれない)したりしていたので、何回か立ち読みしつつも「買うに値せぬ駄本」として捨て置いていた。

 が、結局買ってしまった。こんなパターンで買ってしまう本が多い私ですが、今回は良かった。講演録に加筆したものらしいが、英国留学者らしくユーモアが頻繁に出てきてイヤミが無いのも好ましく感じた。意外に軽く読めたのも少し不思議。

 少なくとも本書の中では、偏狭な官僚制度を推してはいなかった。しかし戦前のエリート教育への郷愁らしきものや、衆愚政治、ポピュリズムを避け得ないものと決めつけているところは首をかしげた。一方で、三権分立を超えたマスコミの突出した一権(私は自分達こそが国家なり、と考えている検察と、世間のあらゆるところに食い込んだヤクザも別の意味でそれぞれ一権と感じているが。さらにいえば、それらを超えたところに米国(政府そのものえではないが。)の一部の利権屋がスーパー一権として存するとも考える。)であるとの見識は買いたい。

 本書の底流には、グローバリズムという名のアメリカ化という全世界の均一化への反発があるのだと思う。私も無批判なグローバリズムは嫌悪するが、一方でトレンドに乗らないと日本は生きていけないとも感じている。(国民によるものも含めて)統治体制には唯一といったものは無かろうし、経済の体制も同様だと思う。あらゆる組織、体制はいずれ腐敗し、新体制にとって代わられる。振り子は常に振れているのである。もし、これが真理だとすれば、グローバリズムがある程度進んだ場合、ローカリズム、パトリオティズム(ナショナリズムも台頭するでしょうが。)が復権してくると思っています。そういった意味では、グローバリズム、とことん進んでしまえ、とも感じます。別の見方では、その後、アメリカの覇権は崩れ、没落、分裂国家に陥るのではないかとも思います。・・・ちょっと行き過ぎでしょうか。しかしながら、今後、「国家の品格」は対米ならず、対中、対韓、対北、対インドこそがキーになりそうな気もしています。

個人レベルでは、海外に行った際に自国のことをきちんと説明できる大人になることを目指すべきでしょうね。

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2006.03.15

国盗り物語 (4)

313450971 国盗り物語 (4) 司馬遼太郎 新潮文庫 ¥900

 最終巻。副題には「織田信長 後編」とあるものの第3巻に続き、実際の主役は光秀。古参の家来を二十年以上前の些細な失態をあげつらい放逐したり、荒木村重のごとく城内の女人、女中から数百人を磔刑、火焚に処すなど、延暦寺や快川和尚の恵林寺ばかりでなく、部下に対しても容赦ない仕打ちを課した。まさに人ではなくその機能を重用した。というより、しゃぶり尽くした。その姿勢は、現代で言えばソフトバンクの孫社長だろうか。

 そんな信長の下にあっては、同盟の家康を別格とすれば、秀吉と光秀が生き残ったことは当然なことであっただろう。仮に本能寺の変がなく、さらに史実どおり結果的に秀吉が信長の後継者となったとしても、光秀が生き残れなかったともいえないのではなかろうか。光秀ほどにまさに文武両道を地で行く天才はいなかったであろうし。いや、それでも機能としては生き残ることができた光秀であったとしても、その復古主義ゆえ生きる場所を探しえなかったということになろうか。

 司馬遼太郎の作品は、小説に限っても少なくともあと5,6本はぜひとも読みたいものを念頭においているが、暫くは遠ざかってみたいと思う。読み散らかして中途になっているものが、少しばかり溜まってしまったので。

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2006.03.12

映画 ナルニア国物語 1 ライオンと魔女

narnia1 映画 ナルニア国物語 1 ライオンと魔女

今日、下の娘と観にいってきました。娘のことを考えれば吹き替え版が好ましかったんですが、時間帯が合わず字幕版に。吹き替え版は早々に完売するものの、字幕版は始まっても空席が。

子供向けの原作を下敷きにしているだけに、2時間以上の映画に仕立てるため、とことん話を膨らましていきます。オープニングなんてハインケルHe111からスタート。でも逆に言えば、原作で書かれていることはちょいとしたことでも忠実に再現。「あきへや」のアオバエの死骸なんて死ぬところから再現。めがねライオンとか。

また見方を変えると、一般長編ファンタジーものは登場人物が多く設定が凝っているため原作を読んだ上で観にいくのが鉄則(でもないか)というか便法なんでしょうが、子供向けに書かれたゆえ、ナルニア国第1章はとてもわかりやすい、入り込みやすいと思います。

でもホントはキリスト教に関する多少の造詣があった方が、楽しみ方の幅が広がるそうです。様々なメタファーが隠されている(別に隠してあるわけではないでしょうが。)ようで、例えばアスランはキリストを象徴しているらしい(とパンフにはあった。)。

ということで、見る方の背景、年齢に拘らず、楽しみ方の幅も深さ(CGの凄まじさも含めて。)も様々に楽しめる、懐の広さと深さを兼ね備えた作品であろうと思います。

ちなみに。この映画の原作シリーズ、総部数で1億冊も売れているそうで、この数字は「北斗の拳」のそれに匹敵するらしい。数字的には「北斗の拳」に匹敵する感動を生み続けてきたわけなんでしょう。

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バキ No.31

4253209815 バキ No.31 ¥410

ついに完結。でも、この巻では勇次郎との親子対決は先送りでした。結局、シリーズとしては続くってことで。

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映画 半落ち

b0001ae1ww 半落ち

 リアル警察小説の巨峰、横山秀夫原作、寺尾聰に柴田恭兵、伊原剛史、鶴田真由らが絡む。原作は未読なものの、アマゾンのレビューではご多分にもれず、「原作ほどには」といったような表現が目立つ。とはいうものの、十分に楽しめた。警察の隠蔽体質、そしてより密室性の高い集団ゆえか、警察以上に組織の権威の維持と個人の(虚飾に彩られた)権勢欲にかられた検察の様子も反吐が出そうだが楽しめる。もっとも、原作の方がよりエゲツナイようだが。

 組織における個人の存在、ホンネと建前、そしてそれを超越した寺尾演じる元刑事の梶。マスコミも含めお互いに正義を振りかざす薄汚い連中たちのオンパレードの中、やりきれなさの中、ラストでキラリと光る救いを垣間見せてくれる。

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2006.03.11

エコノミスト 職場崩壊

200603062029041 エコノミスト 

3月14日の最新号です。

 最近、どこの会社でも20代、30代の若手と言われる人たちが、へろへろになって仕事をこなしているように感じます。いわゆる勝ち組企業でも、リストラのし過ぎでモラールが下がり気味。

 ところが、人口減少社会の駆け足到来で状況が一変。・・・というか、遅かれ早かれこういった状況になったであろうことは、中学生にもわかっていたこと。日本の企業社会にはマネジメントは不在なのか?80年代までの、ずうっと先まで見据えていた日本型経営はどこへいったのか。国家の品格ならぬ、企業の品格の喪失か。

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2006.03.09

ナルニア国物語 1 ライオンと魔女

315206231 ナルニア国物語 1 ライオンと魔女 C.S.ルイス 岩波書店 ¥1,365

 今月に入って封切られたディズニー映画の原作に当たるナルニア国物語の全7巻のうちの1巻目です。数種類の体裁のものが出ていますが、少し前に購入していたものは「カラー版」と呼ぶ挿絵がカラーのものです。有名な英国人挿絵家が描いているのですが、女の子の顔はなんだか日本人風。

 200ページ以上あるのですが、1時間ほどで読めます。小学校中学年程度向けのようで、ええ年こいたオッサンの私にとってはホント他愛ないお話でした。伏線もあまりないまま、あっさりとクライマックスを迎えてしまったり(と感じた。)。

 でも、これはナルニア国に魅力が無いというわけではなく、ただ単に私の感受性が擦り切れてしまったってことの証明でしかないわけであります。長編ファンタジーというだけの類似性で指輪物語やハリー・ポッターと比べてしまう浅薄さこそが愚かしいんでしょう。輝きをもつものに対する素朴な敬意が感動を呼ぶんでしょう。反省。

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国盗り物語 (3)

313450961 国盗り物語(3) 司馬遼太郎 新潮文庫 ¥740

 副題は「織田信長 前編」とある。(1)(2)巻の主役であった斎藤道三が義竜相手に男の死に場所を探すように逝く。副題の通り、前半はよくあるような信長のたわけ、変人ぶりを爽快に描き出す。ところが、後半は奔走者たる光秀に殆どの紙幅を費やしている。いわゆる司馬史観の表れとして、司馬さんがその心情を吐露しているが、光秀がお好きなようである。実際、ここまで丁寧に記されていると、知らぬ間に光秀に好感を持つようになってきている自分に気づいて驚く。

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2006.03.07

映画 県庁の星

kencho1 県庁の星

 ちょっと無理して平日のレイトショーに行ってきました。ワーナーマイカル明石で21:40~0:10。この時間帯でも来てるヒトいるもんなぁ。

 原作では40代だった「二宮あき」役を24歳の柴咲コウが演じる。16歳からスーパー満天堂(岡山の天満屋系のスーパーでロケをしたらしい。店名はアナロジーか、との問いがパンフにあった。)で働いて、両親亡き後、弟を定時制高校へ通わせているガンバリ屋さん。それにしてもこのヒト、このところ声優も含め映画に出まくってるなぁ。

 原作では描かれていない「その後」にも結構、時間を割いており、どこまで話が進むんやろうと少しやきもきしながら見ることとなる。かつて「ロストワールド(ジュラシックパーク2)」で原作の映画化部分が終わってからどんどん話が進むので「アレアレ」って感じたけど、今回の方が楽しめた。また、どうやらローレライみたく、小説と映画化が同時進行していたようで、カントクが原作を読んだのは、ゲラ段階だったらしい。

 織田裕二主演の割には小品かもしれませんが、公務員の方ばかりではなく、30代くらいで職場の閉塞感にへこみがちな方にはよい刺激になるのではないでしょうか。私自身、ホントは映画なんて観ている場合じゃないんですが敢えて観にいった次第です。

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2006.03.05

DVD 映画 電車男

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2ちゃん、単行本、映画、TVドラマと、メディアを変えながら、その都度、新しい顔を見せてくれた「電車男」。TSUTAYAでようやく1週間借りれるようになったんで観ることができました。

 山田”白夜行”孝之と中谷”酒乱”美紀のカップル(ちなみに酔っ払いは大杉漣)でしたが、TV版よりすっきりしていた。もちろん、時間が短いってこともあるけど。中谷美紀、すごく清楚で上品だった。ご本人の本来のパーソナリティの方が虚構だと思えるくらい。山田孝之も白夜行とは全くの別人で、少々驚き。PCに詳しいっていう共通項はあったけど。

 ネタバレになるから詳しくは書かないけれど、伊藤淳史と伊東美咲もちょこっと出演。

セルDVDのSPエディションには、おまけ特典のショートフィルムとして「戦車男」ってのが入ってたらしい。2ちゃんかなんかで「戦車男」ってHNを見かけたことがあったけれど、出所はここだったのか。借りてきたDVDにもちょこっと「戦車男」の予告編が収録されており、そのワンカットに出ていたモケイの完成品(タミヤの1/35M60A1リアクティブアーマー)がこれです。これで、わたしゃ十分に「戦車男」を名乗る資格があるってことやね。(別にありがたくも嬉しくもないもんなのか、これって。普通は。)

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2006.03.04

ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃

b000069ky9 ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃

2001年の作品。タイトルには出てきていないが、バラゴンが重要な役割を務めている。小さい怪獣ということから、着ぐるみに小柄な女性が入ったことで話題になった。バラゴンと言えば、「サンダ対ガイラ(岸和田少年愚連隊に出てくる双子ではない。)」に連なる「フランケンシュタイン対地底怪獣」のオドロオドロしい印象とオール怪獣総進撃でちょこっと出てきたシーンくらいしかなく、ゴロザウルスなみに東宝のマイナー怪獣というイメージだった。

平成ガメラシリーズの金子カントクがメガホンを取っているだけに、大人の人間模様も描かれたリアル路線が落ち着いて見れる。情報が錯綜して、当初、バラゴンのことをゴジラと呼ぶ様子など。また、自衛隊の描き方もガメラっぽくていい。白目を剥いた凶悪ゴジラに、キングギドラが聖獣の一つってのも良かった。

でも、結末はちょっといただけなかった。

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2006.03.03

戦略プロフェッショナル

4532191459 戦略プロフェッショナル 三枝匡 日経ビジネス人文庫  ¥680

 副題に「シェア逆転の起業変革ドラマ」とありますが、鉄鋼メーカーから多角化の一環として医療関係の試薬・機器商社へ常務として出向する36歳の広川洋一(実は若き日の著者がモデル)を主人公とする小説の形を借りた、企業戦略理論のテキストです。

 著者は下記のとおり、絵に描いたようなエリートというか、波乱万丈なビジネスマン人生を歩んでこられた(というよりも選択してこられた。)ようです。そのプロフィールも本書では紹介されており、そこを読むだけでもキャリア・デザインの教科書になっている。

 紹介されている戦略理論もそこそこの数に上る訳ですが、それより何より、「戦略は単純化することにより”核心”へ迫るものである。」といった趣旨の戦略にまつわる哲学的なものが語られている点が新鮮に感じられた。アマゾンの書評にも注目です。

 ホンモノの戦略家(グル)による久々に目からウロコの1冊でした。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
三枝 匡
ミスミ社長。1967年一橋大学経済学部卒業。三井石油化学を経てボストン・コンサルティング・グループ勤務。75年スタンフォード大学経営学修士(MBA)。30代から経営の実践に転じ、赤字会社再建やベンチャー投資など三社の代表取締役を歴任。86年(株)三枝匡事務所設立。2002年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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2006.03.01

平凡な大学生のボクがネット株で3億円稼いだ秘術教えます!

4594050115 平凡な大学生のボクがネット株で3億円稼いだ秘術教えます! 三村雄太 扶桑社 ¥1,365

2年ほどで30万円→3億円。ファンダメンタル分析で投資している人、アタマ抱えたくなるで。なんせ、日経すら読んでないらしいし。

人並みでないことを成し遂げるヒトには、何かあるんやろうな、と思って買ったんですが。やっぱりちゃんとありました。でもミムラくんのマネをしたところで、必ずしも成功するわけではないでしょう。彼は彼オリジナルのスタイルを、カラダを動かすことにより会得して体系化していったように読めました。彼もそういったことを訴えたかったんではないでしょうか。それにしても、いやはや大したもんです。

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