会社法入門
会社法入門 神田秀樹 岩波新書 ¥777
東大教授でおそらくは立法にも関わったと思われる著者の「会社法」を巡る想いを書き綴った1冊。ということで、あくまで「入門」であって「解説」ではありません。会社法にとどまらず、日本の会社を巡る法制度のあり方全般、幅広くとりあげられています。過去の商法改正の際に講義を伺ったことがあり、気になって手に取った次第です。
その中でおかしな日本語。P146。「・・・が必要であると、日本の会社法は考えたためである。」とある。勢いで書いてしまったんだろうが、確かにこんな書きぶりに出会うことはときどきある。正確には、「・・・が必要であると、日本の会社法の立法に携わった人たちは考えたためであろうと私は推測(あるいは推定)する。」といったところでしょうか。法律が思考するわけないもんね。勝手に考えられたらエライことです。
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コメント
この間ISO9001の内部監査員研修を受けたのですが、その時も会社法の改正の話が頻繁に出てきました。
詳細は覚えていませんが、確か役員も仕事をしなくてはいけなくなったという趣旨だったような・・・(^_^;)
こんな有様の私こそ読むべき本ですね。
投稿: Mizo | 2006.05.05 20:52
「確か役員も仕事をしなくてはいけなくなったという趣旨だったような」、いや、最高のフレーズですね。今度、拝借させていただきます。
投稿: 凡太郎 | 2006.05.05 21:21
こいつに関しては重要と思われましたので、購入しました。
投稿: Mizo | 2006.05.06 14:12
買うか、借りるかで優先度を計るってのは、いい作戦ですね。
投稿: 凡太郎 | 2006.05.06 21:37
けっこうヘビーな本でした。
「はじめに」に書いてある「ざっと理解したい読者」コースに進みます。(^_^;)
投稿: Mizo | 2006.05.06 22:59
今朝の日経の書評で取り上げられていましたよ。
投稿: 凡太郎 | 2006.05.07 11:42
読みやすい第5章に逃げてしまいました(^_^;
投稿: Mizo | 2006.05.07 13:47
阪神沿線出身なので、村上ファンド vs 阪神電鉄の話はとても関心を持って見つめています。
この騒動で、改めて「株っていったい何のためにあるのか?」という疑問が沸々わき上がってきました。
株とはあまねく資金を集める手段?それのためになぜ経営権を奪われる憂き目に?だったら株公開しなかったらええやん・・・などなど。
そのあたりを整理するために、読み飛ばした章をこなしたいと思います。
投稿: Mizo | 2006.05.07 19:57
阪神の経営陣はオーナー(球団のオーナーって言っても、実際のオーナーはロッテとかごく一部ですね。)では無いので、経営権を奪われそうというよりも、単に株主から委任されていたのが外れそうになっているだけで、勘違いしているだけなんでしょう。三井住友出身の玉井取締役も激怒されながらも、その辺りの現経営陣の見識の無さにあきれているところではないでしょうか。村上ファンドにあれだけ買い進められたこと自体、脇が甘いってことでしょうね。こうなると、阪急の経営陣も、阪神経営陣のふがいなさに困惑しているのではないでしょうか。といったところで、村上ファンド側にすると、「こんな頼りない連中に阪神を任せておれんなぁ。」という世論が起こることも期待しているのではないでしょうか。
翻って、会社法施行を受けて、この6月の株主総会では、買収防衛策のための定款変更がイロイロと出てきそうです。
投稿: 凡太郎 | 2006.05.07 21:53
私もつい「経営陣=会社」であると考えてしまいます。もし法人「阪神電鉄」に口があれば、頼りない代弁者に罵倒の言葉を述べるかもしれませんね。
投稿: Mizo | 2006.05.08 12:34
会社ってなんなんでしょう?ここにきて急にガバナンスが熱く語られるようになってきた背景には、会社を巡る認識が多様化してきたことがあるのかもしれません。
「わが社」は、って経営者はもとより、従業員までが口にする「わが国」。つくづく会社人間なんだなぁ、って感じますよね。
投稿: 凡太郎 | 2006.05.08 23:34