« 史記 2 10 | トップページ | RAINBOW 13 »

2006.06.04

わが闘争 上

404322401x09_ou09_pe0_scmzzzzzzz_1 わが闘争 上 アドルフ・ヒトラー 角川文庫 ¥840

 いわずと知れた「マイン カンプ」。副題に「民族主義的世界観」とありますが、奇書ともいえる本書を今まで読まずにすませてしまいました。小学校5年生の頃、同じ角川書店から出ている「アドルフ・ヒトラー」なる文庫を読んだのですが、それは自叙伝ではありませんでした。

 スターリンや毛沢東と並ぶ20世紀の悪魔というべきヒトラー自らの手になる書ですので、「一読の価値さえない。」とも言えるかも知れませんが、

  • 20世紀を歴史として見る場合、無視することはできない存在であること。
  • 悪魔であっても、一時的とはいえドイツ国民の大半を惹きつけたその魅力を解く鍵が垣間見えるのではないか。
  • 反面教師として。

等々の理由から手に取りました。前書きにもありましたが、訳者としても扱いを誤れば大変なことになる本書だけに出版の是非を含めて大いに悩まれたようです。

 その訳者が読む際に気をつけるようにと忠告してくれていたとおり、(過激な言葉を使いつつも)全体は真っ当な論理展開がなされるものの、急に論理が飛躍したり、肝腎な、そそて根源的な箇所は論理的でなかったり(アーリア人種の優越性の箇所など。)します。また、言葉遣いも俗っぽく下品というか幼稚な箇所も多く、自画自賛のうぬぼれもやたら目につきます。

 格調高いとはお世辞にも言えないものですが、それが悪魔の囁きであれ、「ほとばしる情熱」は確かに感じ取れました。

|

« 史記 2 10 | トップページ | RAINBOW 13 »

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

いや~、この本って日本でも出版されていないのですか。知りませんでした。
目を背けたいことはいろいろありますが、だからこそ読まないといけないものもあると思います。

投稿: Mizo | 2006.06.04 21:30

↑日本語が変です(^^ゞ
「日本でも出版されていたのですか」と書いたつもりでした。

投稿: Mizo | 2006.06.04 22:20

かつての日本語版(戦前・戦中)は、三国同盟にヒビを入れかねない表現(例えばアーリア人種の優越性云々)があったため、割愛されていた箇所があったものの、ずうっと日本でも販売されていたようです。言葉足らずですみません。

昨年行った英国の帝国博物館には、ホロコーストの特別展示室があり、心なしかそこだけは随分重苦しい雰囲気でした。

現在のコイズミさんを取り巻く空気はヒトラーのそれによく似ていると言われることもあるのか、職場の入ってるビルの下にある紀伊国屋では平積みにされていました。

投稿: 凡太郎 | 2006.06.04 22:24

ヒトラーも少し早くもしくは遅く生まれていれば、変わり者として平凡な一生を終えていたのかもしれません。
パンを買うのにスーツケースいっぱいの札束が必要、そんな追いつめられたドイツ国民が彼を必要としていた。
閉塞感が強まる、なんていっても、あの当時のドイツとくらべれば、今の日本はまだまだ幸せなんだと思います。

投稿: Mizo | 2006.06.04 22:26

ユダヤ人やロシア人にとって不幸だったのは、ヒトラーの出自が、ドイツそのものでなくオーストリアであったこともあるかもしれません。ベルリンに生まれていたら、案外、屈折した性格にならずにすんだかもしれませんし。

今の日本より恵まれた国なんて、殆どないんじゃないでしょうか。敢えて挙げるなら昭和30年代の日本?

投稿: 凡太郎 | 2006.06.04 22:38

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/60334/10390279

この記事へのトラックバック一覧です: わが闘争 上:

» 読書の日々 [共通テーマ]
今日読んだ本、今日思い出した本。今日の一冊について、書いてください。 [続きを読む]

受信: 2006.06.06 00:55

« 史記 2 10 | トップページ | RAINBOW 13 »