« 残念 ディープインパクト 3着 | トップページ | 範馬刃牙 4 »

2006.10.03

中国 大国の虚実

453219359101_scmzzzzzzz_v59533235_1 中国 大国の虚実  日本経済新聞社編 日経ビジネス人文庫 ¥680

 先日、あるビジネスランチでテーブルを挟んだ経営トップの方が、先週赴かれたという中国奥地への観光旅行の話題を披瀝された。その席についていた人たちの殆どが、中国へ行った経験があるようだった。私自身、7~8回は渡航したことがあった。ところが、心許ないほど話題についていっていない自分を感じる。「そうなんや。俺が頻繁に訪中していたのは7,8年も前なんや。」最後に中国へ行ったのは、前世紀のはず。

 そんな想いから手に取ったこの本。最新刊ではあるものの、小さく”オリジナル”と記されているとおり、新聞記事等の焼き直しが多い。安直と言えば安直な編集だが、だからといって収録されている情報が格下げされるものではあるまい。

 虚実、と題名にあるものの、現代中国の光と闇の闇の方に、これでもかと焦点を当てている。特に後半。格差、腐敗、環境汚染、公金族、エネルギー資源の浪費、輸出頼みのいびつな経済。ここまで大きくなってしまった中国経済は、世界経済にとって鬼っ子というべきほどの扱いにくい存在ですらある。甚だしい影響を世界中に撒き散らし、制御不能な矛盾を国内に渦巻かせながら、高度成長を続けるその姿は、「AKIRA」に出てきた異様なモンスターを彷彿とさせる。こと、経済に限れば、世界中が中国をもてあましている。

 この本に書いてあるわけではないけれど、将来の中国について一つだけ確実なことを言えば、「このまま経済成長が進んでも、この地球の規模では中国の全人民がOECDに加盟できるほどの生活水準をまかなうことはできない」ということ。ドラッカーやジム・ロジャースが語ったように、人口問題すなわち食糧問題が立ちふさがり、エネルギーを始めとする諸資源が足りない。中国の全人民がトイレットペーパーを使おうとすると、世界中が凄まじい紙不足になる、なんてことも言われる。

 「高度成長下、日本は総中流社会を築いたが、中国は格差の拡大を続けている。」といった趣旨のことが本書に載っていた。・・・どうする胡錦濤、温家宝。どうもせんか。ただひたすらに権力闘争を続けるだけか。

|

« 残念 ディープインパクト 3着 | トップページ | 範馬刃牙 4 »

「心と体」カテゴリの記事

「旅行・地域」カテゴリの記事

「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

「経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

「共産主義」という呪縛から解き放たれた中国。石油のぶんどり合いに限らず脅威の存在になること必至です。
でも日本も中国に物を売って儲けているでしょうから、同罪か???
農村部の安い労働力を確保しているところを見ると、意図的に格差社会をつくっているようです。

投稿: Mizo | 2006.10.03 22:24

中国が輸出超過になっている背景は、いろいろな見方ができるようです。ごく一般的には、安い労働力を生かした加工貿易。一方では、国内の消費需要で賄い切れない部分が、押し出される形で輸出に回っているという見方もあるようです。日本では3%を切っている貯蓄率が30%にも達するそうで、旺盛な投資に回しても余りすぎ。

 「小康社会」という言葉があるそうです。鄧小平時代は「沿海部から豊かになればいい」と言っていたようですが、みんながそこそこいい暮らしができる社会(=総中流時代=小康社会)を党は目指している(ふり?)そうで。人口多すぎて、できるわけないですね。・・・大変な時代に突入してしまったと空恐ろしく感じています。12億だか14億の人たちが巻き起こす狂想曲に巻き込まれて、「日本もろとも世界全部沈没」しそうです。もっとも、ジム・ロジャースなんか、ずうっと前から知っていたんでしょうが。

投稿: 凡太郎 | 2006.10.03 23:04

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/60334/12137137

この記事へのトラックバック一覧です: 中国 大国の虚実:

« 残念 ディープインパクト 3着 | トップページ | 範馬刃牙 4 »