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2006.11.16

ヒルズ黙示録・最終章

402273113301_aa240_sclzzzzzzz_v36377736_ ヒルズ黙示録・最終章  大鹿靖明  朝日新書 ¥777

日本の良識(と別にワタシが思っているわけではありませんが、年配者にはそのように信じ込んでいる方が未だに少なからずおられるようなので)「朝日」が新書創刊ラッシュに便乗したわけでもあるまいが、の朝日新書の第2弾。著者が朝日新聞記者(現在はAERA編集部在籍)ならば、無理からぬことか。新書の企画担当のゴリ押し?とはいえ、このような書が読めること自体はとてもありがたい。

 のっけから仰天するような奇想天外なテーマで読者の度肝を抜く。ライブドアによるソニー買収、解体計画である。一連の強制捜査、逮捕劇がなければ公表されていたとされる。今や株式時価総額がソニーと松下の合計を上回るサムソンにメインスポンサーとなってもらいファンドを組成し、1~2兆円を調達した上でソニー株を集めまくる。支配権を獲得した暁には、ファンドの組成者の間で気に入った事業を分け分けして、ソニーを解体する。ライブドアは「ソニー」というブランドが手に入ればよし、ということだったらしい。

 「資本の論理」の前には、創業者の志も、戦後日本の復興も、ましてや従業員の生活など一顧だにされないのかもしれない。

 後半は、「粉飾裁判」と題して検察がストーリーをつくり、すなわち「事件をつくって」いく過程や、検事総長の勇退の花道のために逮捕が用意されたり、「国家権力の濫用」ぶりが醜く描かれている。ホリエモンを挙げられないので、焦った検事が彼に「淫行」の影がないか必死で関係者に聴取しまくる様子まで晒される。結果、意外に(というべきか)潔癖なホリエモンの姿が見えただけだった。巻末の「参考文献」を眺めると、検察関係のものがずらっと並んでいる。この裁判は一人の検事の功名心と、検察庁上層部による「検察」という自己存在感の主張という思惑の利害の一致が生んだ国策捜査ではないのか。「ホリエモン」は無責任で小僧経営者なのかもしれないが、そんなに悪いヤツなのか、と考えさせられる。

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コメント

オン・ザ・エッヂ→ライブドア→ソニー
となっていたかもしれないのですね。
外部の力をうまく利用すれば、小が大を丸飲みすることもできる。えらい世の中になったものです。

投稿: Mizo | 2006.11.18 10:38

ソニーは買収対象の俎上に乗りやすい企業の一つに挙げられているようです。昨年、韓国でベストセラーになった「2015年のサムソン」でも、同年にはソニーの買収が完了している、というプロローグから始まっています。目下、読んでいる途中(もちろん日本語訳を)ですが、蓮池薫さんが本格的に訳出した初の書籍としてもちょっと有名だそうです。

投稿: 凡太郎 | 2006.11.18 16:54

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受信: 2006.11.28 12:55

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