今年最後の作品
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東宝モノクロ時代の大作。昭和28年というからゴジラ第一作の前年。戦後、東宝が手がけた初めての大作とのこと。記録フィルムと円谷特撮を組み合わせ、迫力ある映像となっているが、山本五十六連合艦隊司令長官の開戦前夜からブーゲンビルでの戦死までを描く。大河内伝次郎主演。三船敏郎は友永大尉。
が、しょっぱなの印象的なシーンから、長官の最期に随伴する「6機の護衛戦闘機」まで、零戦の映像が全て陸軍機である「隼」になっている。どう考えても、何らかの意図が働いているとしか思えないのですが。
カラー超大作である「太平洋の嵐」とは全く趣が異なるしんみりした作品です。
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梅田の北新地にあるモダン・チャイナ。ここでの学生時代の友人たちとの集まりで、今年の忘年会は打ち止め。激しい動きに翻弄された一年ではありましたが、なんとか年の瀬を迎えつつあります。
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28日の夜、JR大阪駅で新快速を待っている折、隣で並んでいる男性がDVDを大量に買い込んでいるのを見かけた。「年末年始用やな。こういうのもありか。」
で、昨日、TSUTAYAとGEOを回って8本借りてきました。今、このWindowの隣で開いているのは別の「なつかし系のエイガ」ですが、昨夜は土壇場での年賀状を打ちながら眺めていたのがガンダム。
TVでの初放映が高校生の頃だったこともあり(当時はアニメを観るのはせいぜい中学生くらいまで、といった空気がありました。)、あんまり真剣に観たことがなく、小学生だった弟向けにガンプラに塗装をしたことがあるくらい。むしろ、多少入れ込んでいた「ヤマト」の対抗馬という思いもあってか、軽く無視するスタンスでいた。
などと大げさな捉え方をするまでもないのですが、一方ではスケールモデル目当てで買い続けている「モデルグラフィックス」には、これでもかというくらいの勢いのガンプラが毎月掲載されているわけで、見るともなしに詳しくなっていく自分を見つけてしまったりする。
・・・先週のTVの深夜番組で、「銭金」なんかに出ているお笑い芸人の土田晃之が、「人生で必要なことは、全てガンダムで学んだ。(幼稚園の砂場で学んだ、という話は聞いたことがありますが。)」と言い切り、延々、薀蓄を語っているのを観て、自らの不明を恥じた次第。(ますます、大げさな。)もっとも、この深夜番組、ガンダムのDVD-BOXのテレショップだったのですが。
というイロイロな要素が絡まって、標記3つのDVDを借りてきた次第です。
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風林火山 井上靖 新潮文庫 ¥540
来年のNHK大河ドラマの原作。武田信玄の軍師、山本勘助の物語。そもそも、勘助なる人物なぞいなかったという説さえある謎の存在ですが、この小説でもその生い立ち、来歴などをぼかすことによって神秘性を高めています。異相異形の気難しい老齢の小男が、巧みな政略、軍略を操りつつ、晴信、勝頼親子、二人の側室に忠誠を尽くす。
「風林火山」といえば、もともとは孫子の「兵法」に由来するのでしょうが、日本では専ら信玄の軍旗を連想しますね。この本の題名も、もちろんそこから来ているのでしょうね。
文庫一冊で大河ドラマの原作足りうるか、との見方もあるのでしょうが、設定や軸ぶれしない骨子としての扱いなのでしょう。個人的には信玄よりも謙信派なんですが、信玄の方が絵やドラマ性があるとみられるのでしょうか。
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夢の木坂分岐点 筒井康隆 新潮文庫 ¥500
設定やあらすじを語りづらい小説(これを小説と読んでいいかどうかはさておき。)ではあるけれど、筒井ファンにはたまらない作品であることは間違いない。凝縮度が高いというのか、分厚い本ではないけれど、読み進むには結構時間がかかる。
一種のパラレルワールドものに分類されるのでしょうが、物理的な事象よりココロに焦点が当てられているところが魅力的です。毎日を堅実に生きておられる方にとっては、わけのわからんシロモノということになるのでしょうが、妄想世界に片足を突っ込んだままで生きている小生などにとっては非常に感慨深く楽しめました。
ちょっとした表現、展開においてもとても練られている印象を受ける作品でもあります。谷崎潤一郎賞受賞作品。
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先週に引き続き、日曜日の日中、ポートアイランドのスケートリンクへ。今朝は娘のカリキュラムテストがあったので、その後、11時半頃から滑り始め。前回は見れなかったリンクの掃除が間に挟まり、除雪車っぽいマシンの働きも楽しめました。ただ、技術的には一進一退のようで。娘曰く「スケートはもう結構とか」。
昼食は、神戸貿易センタービル24Fの「スカイブッフェ」へ。先週の「グランチャイナ」と同じ系列のバイキングレストランですが、前者が中華であったのに対してこちらは、和洋中が少しずつ。共通しているのは神戸の眺望がサイドメニューであること。
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組織行動のマネジメント ステファン・P・ロビンス ダイヤモンド社 ¥2,940
副題に「入門から実践へ」とありますが、オビには「部下の行動・態度を解く」とあります。曰く、組織行動学が役立つ実践場面とは、
こういう本を読んでいつも感じる点の1つに次のようなものがある。すなわち、日本人なら「当たり前」とか「常識」として片付けてしまう暗黙知の部分を、欧米(とくにアメリカ)人はバカ正直に(ある意味でふざけているのかと疑いたくなるくらいに)真正面から論証していく姿勢である。
目次を追うだけでは本書の持つ本質へ少しでも迫ろうとする姿勢は見えてこないが、多くの示唆をいただいたように感じる。もう一度、読み直して「レバレッジ・メモ」をまとめてみようと思う1冊でした。
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このブログをいつもご覧頂いている方はすでにお気づきであったでしょうが、この1週間ろくすっぽ更新できませんでした。
というのも火曜の晩であったかに突然PCの電源が入らなくなったんです。コードを外して暫く置いておくなどの通常とるであろう手立てを尽くしたものの埒があかず、深夜ではあったものの富士通に電話。年賀状も刷っていないし、バックアップも不十分だし不安感は募るばかり。しばらく置くとWINDOWSが立ち上がるくらいまではたどり着くことがあっただけに、ソフトやマザーボードではなく電源まわりのトラブルだろうとは感じたものの、HDD消去となると目の前まっくら。
年末年始にかかるため持ち込むと修理上がりが来年になる恐れもあり、出張修理を依頼。電話から3日後には修理が完了し、購入した量販店の5年間保証も効いたため時間的にも金銭的にもずいぶん助かりました。ただ、修理の際の点検でHDDにエラーが出たとのこと。クラッシュの恐れが否定できない以上、まるごとバックアップがとれるよう慌てて320Gの外付HDDと高速マルチDVDライターを購入。それにしても動画のバックアップは時間かかってキツイわ。今夜も「功名が辻」の総集編が放映されるし。
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浅田真央のグランプリ・ファイナルでの転倒は残念でしたが、そういったフィギュア・スケート人気に影響を受けたのかどうかはともかく、次女のたっての願いで神戸ポートアイランドのスケート場(ポートアイランド・スポーツセンター)へ。ポートライナー三宮駅改札脇の定期券売り場で、スケート滑走券とポートライナーの乗車券がセットになったオトクなプランが販売されています。なお、乗車券と花鳥園の入園券がセットになっているものもあるよう。肝腎のスケートですが、小学生の頃は近所にスケート場があったこともあり足しげく通ったものの、恐らくは30年以上ぶりのアイススケート。おまけに次女は全く初めて。どうなることやらと思いながらも開場とほぼ同時に場内へ。昔と違って貸靴もキレイで、フィギュアだけでなくホッケーもあった。ちょっと不安ではあったけど、子供の頃に履いていたホッケーを選択。
靴を履いてすぐ足首がぐらつく感じがして不安感が募ったけれど、氷上でもさすがに30年以上ぶりなので違和感が強かった。次女はというと、リンク周囲にめぐらされた手摺を磨き続ける始末。想像していた以上に、難しいものだと感じた様子。「こりゃ、10分もたんな。」と感じたものの、手摺を伝いながら1周、2周と回るうちに、なんとか手摺から離れて動けるようになってきた。私の手を握りながらもゆるゆる滑って、リンクの真ん中まで連れていき記念撮影まで辿りついた。1時間半ほど滑って10回ほど転倒したものの、最後には20mほどは自力で動けるようになり、初回としてはまぁこんなもんだろうと得心する次第。本人も、今日一日のイベントの中でスケートが一番楽しかったとのこと。案ずるより生むが易しだった。一方、私のほう。とりあえず滑れたものの、カーブで足をクロスしたり、ストップ(ブレーキ)はとても怖くてできなかった。クロスはともかくストップできない以上、あまりスピードを出すわけにもいかず、ゆるゆる流すだけでしたが、それでも走るよりは遥かにスピードが出ているわけでとても気分が良かった。スピードとはそれだけで快感に繋がりますね。無理をしなかったこともあり転倒することは無かったのですが、もう若くない、ということを改めて思い知らされたひとときでもありました。
その後、ポートライナーで神戸空港へ。展望レストランのグランドチャイナでランチバイキング。正午前に入ったものの満席。リーズナブルな価格(大人で1,500円ほど)で美味、景色はもちろん最高。写真は空港に飾られていた一風かわったクリスマスツリー。
さらにその後、神戸貿易センターの脇のサンボーホールで開催されている「人体の不思議展」へ。ホンモノの人体(遺体)を使用しながら、手数をかけて化学樹脂を注入、水分を一切含まず腐敗しないよう加工した究極の人体標本が10体以上、工夫を凝らして並んでいる。当初は、小学生には少々刺激が強かったようですが、次第に興味が募ってきたようで食い入るように眺めていた。
そしてさらにその後、秋口の開業後ずっと人波が途絶えないミント神戸へ。「エラゴン」を鑑賞するためです。これも次女のたってのお願いとのことで、今日ひとまとめにして家族サービス。窓口には長蛇の列。案内板には、エラゴン14:40の上映に「△」マークが。アナウンスも満席に近いと繰り返す中、ヤキモキしながら20分以上並んだ。・・・結局、ちゃんと観れたんですが。原作は3巻中の2巻にちょっと入ったところで、ネタバレ鑑賞してしまいました。映画の劇場鑑賞、年内はこれで打ち止めか、あるいは「武士の一分」を観にいくか。
・・・結構、疲れました。
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今年も行ってきました神戸ルミナリエ。初回の95年から毎年、12年間、皆勤です。
今朝の新聞で、雨のせいもあり今年は客足が鈍い、と書いてあったので、「しめしめ」なんて感じながら、仕事から21時前に戻ってからとんぼ返りで元町へ。21時半過ぎにJR元町駅に降りたったものの、未だ長蛇の列。おまけのアナウンスでは、「今夜のルミナリエは22時に消灯いたします。今からお並びになってもご覧いただけない恐れが高くなっております。」などと繰り返す。多少ヤキモキしたものの、写真のとおりキチンと拝むことができました。
「なんで、そこまでして観にいくんや。」とは、言われますが、自宅や家財の被害は大したことはなかったものの、被災した身としては行かずにはおれないのです。12年見続けても、胸に「じ~ん」と来るものがあるほどですから、初めてご覧になった方は思わず「おぉっ。」とか感嘆されている様子。「思っていたよりスゴイ。」という声もよく聞かれました。が、一方で興奮して取り乱したオヤジが警察官に「落ち着け」とか言われる中、妻はすがりつくように、幼少の娘は泣きながら後を追っているところに遭遇。しっかりせえや、オッサン。文字通り、女房子供が泣いてるぜ、の図でした。
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範馬刃牙 5 板垣恵介 秋田書店 ¥420
引き続いて掟破りの刑務所内での対決。
次巻ではいよいよ、ビスケット・オリバ vs ジュン・ゲバル か。とことん、引っ張るよな。
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IDEA HACKS! 今日スグ役立つ仕事のコツと習慣 原尻淳一・小山龍介 東洋経済新報社 ¥1,575
以前、姉妹書の「TIME HACKS!」と一緒に店頭で立ち読みしたものの、その際は購入せず。ここにきてレバレッジ・リーディングで紹介されていたため、考え直して購入。本書の著者のうち1人は、レバレッジ・・・の著者と同じサンダーバード大(アラン、バージル、スコット、ジョン、あと一人だれだっけ?)でMBAを取得したよう。
前著と同じく、レバレッジ・メモ。
この本が、ありきたりなノウハウ集と異なるのは、著者達が実践してその効果を検証していることにある。
89のHACKSが記されているが、100に達するための残りの11個はネット上で手に入れろ!
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文藝春秋 2007/1月号 ¥750
表紙はオメデタイのですが、中味はそうでもない話ばかり。巻頭から新田次郎の息子が、大放言、というべきかキレまくりというべきか。こんなしょうもない床屋談義みたいなシロモノ、載せんなよ、と言いたくなってしまう。「国家の品格」の語り口は、多少なりとも抑制が効いていたから好感も持てたけど、今回のはいただけない。
文春夢の図書館三百何十冊とかいうのも、著名人に無理やり10冊ずつ選ばせているみたいで、どうかと思ってしまう。何冊か読んだことがある本を見つけて、優越感に浸れるように仕向けてあるようにも感じてしまう。
KENワタナベと梯さんのIWO-JIMA談義が救い。
疲れている中で赤ワインをグラス半分飲んだだけで、手許(とその打っている内容も併せて)がおぼつかなくなってしまっております。
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レバレッジ・リーディング 本田直之 東洋経済新報社 ¥1,523
表紙(本棚)とキャッチ・コピーに魅かれて、(いつものごとく)つい手にとってしまった一冊。本棚に並んでいる本をひとつずつ見ていくと、(マイナーそうなのも含めて)結構、読んだことがあるのがあって少し嬉しくなる。
著者は年間400冊のビジネス書を読破する猛者。でも、もちろん読書家が仕事ではなく、コンサルティング会社を経営しつつ複数の企業の経営に係る実業家。当たり前だけど暇人ではない。
一方で、平均的な社会人が1ヶ月に書物に費やすのは20代で2,000円、30代で3,000円、40代で・・・、すなわち×100円らしい。この落差。
私も年間100冊程度(今年はもうちょっと多くなりそう。)は読むので、読書好きの端くれを自認しているつもりだけれど、「本をよく読む。」という人かどうかの基準は、やはり「1日1冊」なんだろう。
この本、前半は、「あるある。」といった感じで目新しいことはあんまり書いていない。といって別にタイクツするわけではないけれど、アソシエとか21なんかの特集ぽい書きぶり。でも、その真骨頂は最終章に来た。「レバレッジメモ」なる抜書きをPCにプレーンテキストで打ち込み、ボロボロになるまで見返すってところにあるみたい。以前、ETVのトップランアーで須藤元気が、システム手帳に読んだ本の抜書き(彼も1日1冊なみの読書家らしい。)を溜め込んでいるとのエピソードを披露していたが、ひとかどの人物はみなやっているのだろうか。
・・・「レバレッジメモ」とは、たとえばこんなのみたいです。↓
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ヴィッセル、バクスター監督の下、ずうっとJ2の首位を走りながら、終盤に大失速。やきもきさせられながらも、土壇場で踏みとどまった。見方によっては、見せ場をつくった、とも言えるかもしれないけれど、そんな余裕があったなんてとても思えない。なにはともあれ、降格から1年でJ1に復帰したことは立派。名実ともに、地元が誇れる存在になったと感じる。後は三木谷さんが私財を投入している財務の改善。これがイチバンタイヘンだ。
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硫黄島からの手紙 (ネタばれ注意)
昨日、ロードショーの初日に観にいきました。終演後、重いテーマの作品にありがちな空気が流れ、観客はみな無言のまま出口へ向かいました。年配の方が目立つものの、若いカップルも多く奇妙な安堵感を抱く。
最近のハリウッド映画でよくあるように、企画段階から「父親たちの星条旗」と平行して制作されているものと思っていたが、前作を取り終えてから着手したことを上映後に知った。ギリギリに映画館に入り、パンフレットを帰宅後に読み始めたため。
一昨年、沖縄に家族旅行で行った折、島の南方の洞窟陣地を見学したことがあったけれど、通路の幅がとても狭く、それでいて総延長はとても長かった。炊事、排泄など、生活はどのようにこなしていたのだろうと想いを巡らしたが、今回の映画でもそういった断面が重要な意味を語るシーンが出てきていた。戦うことと生きること、名誉と屈辱、そして昔も今も日本人の間に流れがちと言われる「場を支配する空気」という魔物。
栗林中将、バロン西などおなじみの役どころだけでなく、登場人物一人一人に個性的な設定が施されており、米国人が日本人をステレオタイプ化して眺めないように努めているように感じられた。
子供の頃、米軍の強襲揚陸艦に「IWOJIMA」というのがあることを知って、少なからぬショックを受けたことがあった。おまけに同型艦は「オキナワ」、「ガダルカナル」ときた。これらがベトナム戦に投入されていたことを思うと非常に複雑な心境に陥る。さらに言えば、ピットロードから1/700のウォーターラインのレジンキットが出ているらしい。
映画に戻って、さすがハリウッドと思わせられるのは、チョコっとしか出ないシーンのセットにも手間とカネを惜しまないところ。日本軍の航空機、日本家屋の町並や九五式軽戦車など。もっとも前者は島と内地のセットは使いまわしだろうが。九五式は足回りや塗装に少し違和感を感じたけれど、映画の本質とは関係なかろう。役者のセリフも、日本兵でありながら「ライフル」など敵性語を語るところなどは、「わかりやすさ」を重視したということだろうか。「父親たちの星条旗」で出てきたカットも使われていたようだけれど、フィルムの風合いがプライベートライアンの様にわざとザラついたものになっていた。洞窟陣地のセットが、ショッカーの秘密基地のような安っぽさを感じさせるところでは、少しばかり興ざめさせられることもあったけれど、全体としては中だるみもなく、2時間半をずうっと緊張してスクリーンに釘付けにさせる迫力と重みがあった。「集団自決」の際の独特の空気感が、とても印象的だった。
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南の島のたったひとりの会計士 屋宮久光 扶桑社 ¥1,365
著者は奄美大島出身、慶応を出て福岡での大手監査法人勤務を経て、故郷へ戻った。多少の紆余曲折はあったものの、世間一般の目を通してみれば、「なんでまた。」ということになる選択なんでしょう。決して、「仕事に嫌気がさした。」とか「都会生活に向いていない。」という後ろ向きなものではなく、父親の死がきっかけで「島」が呼び戻した、といったように見受けました。島へ戻ろうと決意した著者に対する幼馴染の忠告は「やめとけ」であったそうですが。
前半戦はなかなかエンジンがかからない著者の言動にやきもきしたり、すんでのところで一命をとりとめた列車事故にはらはらさせられたりといった青春記ですが、メインテーマは、やはり島に戻ってから。仕事が無い、仕事への理解が無い、事件の勃発、著者自身の「こころ」に根ざした問題等々、体当たりで島の現実にぶつかっていった様子が、著者が素っ裸になることによって生き生きと(あるいは生々しく)描かれています。
読み終えてみると、一見、およそ仕事として成立しないような場所であっても、知恵と熱意、粘りと、なにより、その場所に対する思い入れ、突き動かされる思いがあれば、道が開けていくことを教えられた気がします。ただし、、言葉であっさりと尽くせるほどに、そんな生易しいものではありませんが。
Amazonの書評にもありましたが、会計士版「Dr.コトー」という表現が言いえて妙だと思います。もっとも、奄美大島の人口は10万人以上だそうで、絶海の孤島をイメージするのは失礼というものでしょう。
ご覧のとおりの魅力的な表紙ですし、文芸調の繊細な表現で読みやすくもありました。
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エラゴン ドラゴンライダー1 遺志を継ぐもの クリストファー・パオリーニ ヴィレッジブックス ¥609
エラゴンとは主人公の名前。12月16日にロードショーが予定されているので、「読んでから観る」派のワタシは、結局、手にしてしまった。著者は現在23歳の米国人だが、なんと17歳の時に書き上げ、自費出版したとか。それがクチコミで広がり、著名な作家の目にとまったことから本格出版へつながり大ブレイク。
著者は幼い頃から「指輪物語」に興味を持っていたということから、設定、登場人物などにずいぶんと近しいものを感じるが、かといって二番煎じといった印象を受けるものではない。率直に言って17歳の少年が書いたとは思えない、広がりと深みのある表現力がある。決して子供専科といった書きぶりでも内容でもないけれど、読みやすいことは間違いない。
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事業再生の実践 第Ⅰ巻 デューデリジェンスと事業再生計画の立案 株式会社産業再生機構編著 商事法務 ¥3,570
意外にひっそりと発刊。三巻でワンセットの渾身の一撃。1冊300ページあまりですが、単なるノウハウ本ではなく、IRCJの軌跡をなぞるかのような生き生きした記述が特徴。国営ファンドの使命として、国民にその活動を通じて獲得したノウハウを還元する義務を果たそうとしたとのこと。まだ全て読みきったわけでもなく、恐らくは事典代わりに使うことになるのでしょうが、ターンアラウンド・ビジネスに携わりたいと考える方にとっては、実践面での入門書(にしてはずいぶん本格的ですが。)から座右の書まで全てカバーする唯一にして絶対の存在になる予感。
オビ:「事業再生市場の確立を期して」産業再生機構のプロフェッショナル・スタッフである事業、金融、証券、財務、会計、税務、不動産、法務等の専門家が、機構業務の実務を詳述し、今後のわが国事業再生に必要なノウハウを提示する、実務化座右の書。
全国での今日のココログの更新内容は、少なく見積もってもその1割は、「2日以上かけてメンテナンスした割には、前より悪くなったってぇ!」というものだったと思う。でも、想像されていた程度のものだったので、大して失望感もありませんが。こんなおバカなプロバイダに腐れ縁で付き合っている自分が情けない、という思いは残るのですが。
それにしてもニフティ、上場したその日に大失態(というか、今やああやっぱりね、という受け止め方か。)。初値が公募価格を割り込んだっていうのもさもありなん。ニフティこそ、事業再生してもらったら。
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大阪・役人天国の果てなき闇 一ノ宮美成+グループ・K21 講談社 ¥1,680
大阪の書店ではどこでも、今一番平積みされている率が高い本ではないでしょうか。大阪市役所の最寄り駅、地下鉄御堂筋線の淀屋橋駅北側改札前の書店にも山ほど積んでありました。
それにしても、読んでいるうちにアタマがおかしくなってしまうようなハチャメチャな内容です。一昔前にはなるものの、公金を使った高給店での飲み食いし放題、市が分譲した不動産を裏から手を回して手にした上に転がして数千万円まるもうけなど、気が狂いそうなやりたい放題。1日数時間の短時間勤務で年収13百万円のゴミ収集担当。モノホンのヤクザが市役所職員を務めていたり、彫を入れたモンならいくらでもいる役所。同和利権やヤミ専従は今でも税金を食いものにする。映画の世界より凄まじい現実。
「大阪市役所は大阪から出て行け」とか言われてますが、市役所前には立派なモミの木が。緊急出版なのか、この本の表紙には件のモミの木が据えられようとしている写真が。
読んでいくと少し気が滅入るほどのヒドさです。特に大阪市民の方は。
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日本の論点2007 文藝春秋編 ¥2,800
830ページもある大分な書です。オビには「小論文の教科書」とありますが、これを引き写せ、ということなんでしょうか。
池田信夫、猪瀬直樹、魚住昭、江畑謙介、奥村修司、陰山英男、片山善博、北尾トロ、榊原英資、櫻井よしこ、佐藤優、佐山展生、重村智計、宋文洲、橘玲、田原総一朗、戸塚宏、畑村洋太郎、福田和也、堀田力、御手洗冨士夫、森永卓郎、やくみつる、義家弘介ほか。
1つのテーマでも、真逆の論客を並べたりするところが文春らしい。眠れぬ夜にぼちぼち読みましょう。
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mixiでKAZ.Aさんの日記を拝見した折、神戸市立森林植物園が魅力的なことを知り行ってきました。阪神高速北神戸線で箕谷まで行き有馬街道を市街地側へ。午前中は町内の溝掃除があったり、子供達は学校からクリーン作戦へ向かったりしていたため、森林植物園へ着いたのは午後2時前。さすがにその時間帯では駐車場は結構埋まっています。
12月に入っていますし六甲山系の中腹にあることから、残念ながら紅葉は殆ど散ってしまっていましたが、落ち葉の絨毯が敷き詰められた園内は、それはそれで味わいのあるもんで、家族連れ以上にカップルが目立ちました。わが家も家内と下の娘の3人で行ったのですが、ずいぶんと楽しめました。
写真は、「あわてんぼうのサンタクロース」がやってきた、の図。子供のトナカイも含めて全て木の枝をうまく組み合わせて作ってあります。
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いずれも三宮のユザワヤで購入。また改装していたので、地下から5Fへ移動。
零式練戦以外はF-toysの双発機コレクション2(双発夜戦)。ホントは屠龍が欲しかったんですが。このシリーズはほかにウーフー。零式練戦はTAKARA/KAIYODOの「零式艦上戦闘機」シリーズ。長谷川から1/48の全型式コンプリートセットが発売されるとのことですが、何の関係もございません。
月光は、11型前期。F-82E&Gはいわゆるツインムスタング。Gはレードームつき。零式練戦は11型。
こうして並べてみると月光ってずいぶん大型機であることがわかる。零戦と同じエンジンを積んでいるにもかかわらず、零戦よりはるかに大きいし、ツインムスタングよりも大きい。同梱されていた解説でも触れられていたのですが、月光と屠龍って海軍と陸軍の違いはありますが、同時代に開発され同じ様な運命をたどって結局最終的にはB公退治の斜銃機になってしまったことから相似性ばかり強調されますが、ずいぶん大きさが違うってこと初めて知りました。もっとも、終戦末期には大抵の双発機(特に爆撃機以外は)斜銃をつけられていたんでしょうが。百式司偵とか。でなきゃ、銀河みたいに特攻機にされてしまったし。追い詰められたら、なんだかんだ言ってられなくなるんでしょうね。
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今夜のK-1 GP2006 FINAL。いいもん、見せてもらいました。
41歳HOOST引退。さすがに往時のキレ、狙いすました冷静なピンポイント攻撃は見られなくなったけれどMr.Perfect、4times Championは今も伊達じゃなかった。
Reserverの決定戦からFinalへ勝ち進んだアーツ。かつてのハイキック一閃での1R、KOはみられなくなったけれど、上半身の筋肉は20世紀の往年の頃以上だし、なにより闘志、迫力があった。
写真はつけてないけど、予選でチェホンマンを破ったバンナ。キャッチの「群れない、媚びない」、重みを感じた。
3人とも、全盛時には「誰も手がつけられない。」という印象を大げさではなく与えてくれた。
そして、その3人を全て倒したシュルト。やっぱりホンマに強いんやろうね。
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旅のラゴス 筒井康隆 新潮文庫 ¥460
「パプリカ」に続き筒井作品。地理的な意味でも、人生になぞらえる形においても「旅」がテーマ。青年からまさに末期の直前までの波乱万丈の一代記。その舞台は、遠い彼方のどこかの星。あえてジャンル分けすればファンタジーなんだろうが、今年読んだ本と比べても、例えば「ゲド戦記(特に1巻以外)」や「ブレイブ・ストーリー」よりも筒井作品であるという点を割り引いてもワタシにとっては感銘深かった。筒井作品にありがちな実験的要素が全くといっていいほどなく、いわゆる正統派ファンタジーである。恐らく70冊以上読んできた私にとっても、作者名を伏せられたなら筒井作品とは見破れなかっただろうと感じた。海外作品と答えてしまっていたのではないか。それほど懐の深い作家、作品であるということだろう。これは、ワタシの独りよがりでなく、YAHOOの書評でもはっきり見てとれる。やはり天才だった。昭和61年の作品。
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ローマ人の物語 21 「危機と克服」(上) 塩野七生 新潮文庫 ¥420
ネロの暗殺の後、1年間で3人の皇帝が暗殺された。10年ほど前の日本の総理を見るような思い。もっとも日本じゃ暗殺は戦前の話ですが。しまいにゃ、ローマで市街戦をおっぱじめる始末。おまけに、市民はそれを見世物のように楽しんでいた。日常と非日常の同居ほど、滑稽でそれでいて空恐ろしいものはない。
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