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2007.02.12

こころ

410101013709_aa240_sclzzzzzzz_1 こころ 夏目漱石 新潮文庫 ¥380

 鴎外と双璧をなす明治の文豪である漱石の最高傑作との呼び声の高い秀作です。「坂の上の雲」と並び、読んで満足した日本文学作品といった類のアンケートではいつも1,2位に上る作品です。

 生きること、生きることの覚悟、生きづらさを感じる人がいつの時代にもいることなどなど。庶民にとっては、所詮は高等遊民たちの贅沢な悩みとも思えますが、その結論はどうあれ、悩むこと自体に値打ちがあるようにも感じます。

 一方、最近読んだ本にあからさまに書かれていたことですが、文学の技術的な進歩というものは凄まじいものがあり、現代において漱石が何らかの文学賞に新人として応募しても受賞は難しいであろう、という現実。確かに、現在の読み手の目から眺めると、「こころ」であっても生硬というか垢抜けないように感じる記述が目につきます。しかしながら、だからといって明治の文学の偉大さが損なわれるというものではないことは、誰しもが認めることでありましょう。歴史は積み重ねられていくものであることが、こういった文学作品の読み比べからも十分に感じ取れます。一方、「ソクラテスの弁明」などは、二千年以上の時を超えて、高度に社会的、観念的な思想が市民社会に浸透していたことを教えてくれて、逆説的に人類が進歩していないことも伝えてくれるように感じます。

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