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2007.07.01

勇気凛々

516v2g36ejl_aa240_1 勇気凛々 高杉良 講談社文庫 ¥830

同名の小説に源氏鶏太氏の有名なものがありますが、本書は別もの。在京のラジオ・キー局のアナウンサー、トップ営業マンから、自転車製造販売会社を創業、公私にわたる苦難を乗り越え、一代で確固たるポジションを築き上げた武田光司氏の生涯が描かれています。何度も「もうダメか」という場面が出てきますが、その都度しのいできた背景には、当人を含めた関係者の奮闘努力はもちろんですが、決して奇策であるとかといったものではなく、人との巡り合い、手助けしてくれる人の存在が大きく取り上げられています。それは運といったものではなく、日頃から誠実に人と接していた武田氏の姿勢が人望として周囲の人に受け止められていたのではないかと思います。見る人は見ているんだともいえるのかもしれません。ちなみに、勇気凛々の凛々は、自転車のベルが鳴る擬音語の「リンリン」にかけているようです。

解説で佐高信氏が、小説「青年社長」のモデルとなった”時の人”渡邊美樹氏と武田氏をオーバーラップされていますが、私は少し違和感をもって受け止めました。その辺りは実際にお読みになって感じていただければと思います。

400ページを超える書ですが、ストーリーに引き込まれ、さらにテンポがいいので、読書速度はずいぶん速いものになりました。すぐ読了します。

なお、アマゾンのリンク先は角川文庫版となっていますが、本書は、2000年に角川文庫で発刊され、2005年に改めて講談社文庫から発刊されています。私が書店で購入したのは講談社文庫版ですが、角川文庫版が廃刊になっているかどうかは寡聞にして知りません。

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