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2008.03.20

巨星、墜つ

かつてビッグ・スリーと呼ばれた最後の一人であるアーサー・C・クラークが亡くなった。まさにSFにおけるひとつの時代が終焉したのであろう。

個人的にはビッグ・スリーの中ではアシモフ派(と言っても中学生のころ、銀河帝国の興亡シリーズを読んだだけですが。)の私ではありますが、同じく中学生の頃に同級生たちとリバイバル上映されていた「2001年宇宙の旅」を観にいったときは衝撃的だった。難解な映画であり子供には理解不能であろうとの触れ込みにたじろぎながら、映画館に向かったことを思い出す。「ツァラトウストラはかく語りき」が流れる中、有名なオープニングシーンが現れる。宇宙ステーションの管制窓の中の人影やシャトルの優雅な動きなど、当時としての標準を超越した映像クオリティ。そして「美しき青きドナウ」。うっとりとするひととき。その後、ハイスピードで展開される原色ばかりの映像が繰り返され、スターチャイルド、モノリス(?)へ繋がる下り。このあたりの抽象的、観念的な表現が、「子供には・・・」なんて言い回しになったのだと感じる。映画館を出た後、「ようわからんかった。」「なんじゃ、ありゃ。」なんて言い交わしながら歩き始めた際、わかったようなつもりでいた私も、「もっと深い意味があるのかも。」なんて不安に感じていたことが思い起こされる。

その後、小説も読み、活字を映像化する際の手法次第では、ああいった形になることを知る。

さらにその後、ガンダムの中で「ニュータイプ」なる概念が示された際、「あぁ、スターチャイルドのことか。」と感じたが、同じ想いをもたれた向きも多かろうと思う。

ご冥福をお祈りします。

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コメント

こんにちは。クラーク氏がなくなりましたね。最近もある本を読み返したばかりです。それは、「海底牧場」という書籍です。この小説では西欧の人でも、過去には21世紀には鯨の時代になる可能性もなきにしもあらずと思っていた時期もあることがわかります。私は、これを題材として、鯨を含む海洋資源と海洋開発の重要性と、将来性などについて私のブログに書きました。私は、ここからさらに話しを発展させ、「パクスマリーナ(海の平和)」という考えを持つに至りました。これをいずれ、時代を変えるような「パラダイム」の次元に高めるか、あるいはSF小説のネタにするか、あるいはただの妄想で終わるのか(笑)?どうなるかわかりませんが、未だに私達に影響を与え続けるクラーク氏は素晴らしい人だったし、これからも語り継がれていくことでしょう。是非私のブログをご覧下さい。

投稿: yamada.yutaka@gmail.com | 2008.03.21 11:17

yamadaさん、こんにちは。
クラークの舞台は宇宙だと思い込んでいただけに「海底牧場」なぞという海洋を舞台にした小説を書いていたとは少々驚きです。もっとも宇宙以上に海洋、ことに深海は未知の世界であると言われることもあるくらいですからむべなるかなといったところでしょうか。ウナギの産卵場所もようやくわかりかけた、なんてくらいですから。食材としてのクジラに関しては、潜在的な部分も含めてその有用性、合理性を理性的に論ずる環境が現時点では残念ながら整っていないように感じます。ただ、人口問題、食糧問題を論じる際に、地表面の7割(8割?)を占める「海」の可能性があまり語られないのは不思議、不自然に感じていました。養殖先進国の日本が、こういった分野で先導、貢献できる領域ですね。
ブログ拝見しました。クラークだけでなく、2001つながりのキューブリックにもご関心お持ちのようで。「時計じかけのオレンジ」は、作家夫妻(?)が襲撃されるシーンは子供ごころ(といっても中学生くらいでしたが。)に衝撃的でした。

投稿: 凡太郎 | 2008.03.23 16:59

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