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2008.03.15

小松左京自伝

51q2bcwpwx7l_aa240_1 小松左京自伝  小松左京 日本経済新聞出版社 ¥2,625

副題に「実存を求めて」とあります。偏見かもしれませんが、こういったフレーズは戦前、戦中派といった、価値観の転換を迫られた世代に特徴的な気がします。現代の若者なら、同じような彷徨いがあったとしても、「自分探し」なんて言い回しになるのでしょう。

本書は二部構成となっており、第Ⅰ部が日経の「私の履歴書」を再編集した著者の自叙伝であり、第Ⅱ部が「自作を語る」として小松左京マガジンでの記事等を下敷に構成されています。著者は言うまでもなく、黎明期から日本SF界の巨人として、その発想、構想のスケールの大きさでジャンルを超越した雄大さを世間に発信してこられました。

個人的には、筒井康隆さんのファンであっただけに、きっかけこそ「日本SFベスト集成」で接した小松作品でしたが、「復活の日」や「日本アパッチ族」など文庫を買って読んだものもそこそこあったと思います。というのも、作品年譜を眺めたところ、まったく聞いたことがないという作品があまりなかったことでも裏付けられたように感じたためです。映画でも、新旧の「日本沈没(この作品はTVドラマもありましたが)」、「エスパイ」、「さよならジュピター」、「復活の日」など思い出深いものばかりです。また、TVドラマの「終わりなき負債」、30年ほど前のNHKの土曜日の単発ものであったように記憶していますが、主演の谷隼人が苦労に苦労を重ねた挙句に(完済したかどうかもはっきり憶えていないのですが)、切断された頭部だけで自嘲気味に高笑いするラストシーンが強烈に脳裏にこびりついています。「地には平和を」は古い作品ですが、時代を先取りした一種の仮想戦記とも言える設定で、「震電」の飛翔シーンを読んだ最初の小説でもありました。

・・・等々、想い出が尽きない中身に感謝。

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