« 2009年1月 | トップページ | 2009年3月 »

2009年2月

2009.02.24

レオナルド・ダ・ヴィンチ 週刊西洋絵画の巨匠 第5号

Vinch レオナルド・ダ・ヴィンチ 週刊西洋絵画の巨匠 第5号 小学館 ¥580

はや5号目。ルネサンスの巨匠、いや天才か。

「万能の天才」と呼ばれるヴィンチ村のレオナルドさん。だが、筆は遅く、意外にも後世での受け止めほどには当時は賞賛されていたわけではないらしい。もっとも、教皇に請われるなど、市民、凡人とはほど遠い位置におられたようですが。

レオナルドさん、そのデッサン力は神がかり的であったようで、グライダーはじめ様々な自然科学上の発明、発見をものした源泉もどうやらこのデッサン力にあったように感じる。精密な設計図と緻密なデッサン、描写の間にある溝は、レオナルドさんにとっては意味がなかったのかもしれない。

ところで、レオナルドといえば、レオナルド1とか5とかナンバーつきでなきゃオカシイと感じているアナタ。立派な模型オタクですな。もっとも、これを知らなきゃモグリでしょうが。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

ザク大事典

51mamf32s6l_sl500_aa240_1 ザク大事典 別冊宝島 ¥1,575

一冊まるごと、全部ZAKU。ここまでやるか、といったパラノイアっぽさがまたいい。ただし、この偏執狂ぶりはあくまでアニメ世界限定。MSVの紹介も2ページが割かれていたが、MS-O6-R1も-R2もエピソードはおろか、画像もナシ。パラノイア世界への接続は、いかに自分が普段接している世界が、辺境中の辺境であるかということを知ることでもあった。それが、屈折した喜びでもあるのでしょうが。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

運命の法則

41yvjavkdfl_sl500_aa240_1 運命の法則 天外伺朗 ゴマ文庫 ¥560

元ソニーの上席常務。CDやNEWS(ワークステーション)、AIBOの開発者。

旧友にこの著者の新著書を薦められたのですが、Amazonで探してみると他にも多くの著書が。書籍紹介を手掛かりに本書を注文しました。

出鼻から最後まで、「そういうの、あるある。」といった現象の連続。いずれも神秘的、オカルト的なものばかりで、誤解を受けないように伝えるには、相当の信頼関係が出来上がっている環境でなければ憚られるものばかり。

往年のソニーには、こういった一風変わった人材を許容する風土があったのだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

断る力

51ctus6b7ul_bo2204203200_pisitbstic 断る力 勝間静代 文春新書 ¥945

日ごろ、拒否、拒絶、断られてばっかりのワタクシとしては、著者のように断りまくってやりたいところです。とは言え、意味もなく「断って」ばかりいるように勧めているわけではなく、よく「考えて」行動せよ、と訴えているわけであり、著者自身が相対的に苦手とする対人関係の手ほどきとみるべきでありましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.22

両口屋是清 二人静

T_ninin21 両口屋是清 二人静

今週、名古屋に向かった折に駅構内の土産屋にて購入。しょっちゅう買えるものではありませんが、実に上品な逸品。最高級の砂糖である和三盆で作られている。名古屋土産はわが家ではこの二人静と「青柳ういろう」が定番。Ninin111

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.21

DVD 不都合な真実

51u8zoormyl_sl500_aa240_1 DVD 不都合な真実

このところ、TSUTAYAでノンフィクションのコーナーに足をむけることが多くなった。下手な映画をうたたねしながら眺めているより価値ある2時間を200円がもたらしてくれることに今更ながら気がついた次第。

今さらついでにアル・ゴアのスライド講座の映画を借りてくることとした。

故マイクル・クライトンに敬意を抱いている私としては、二酸化炭素排出量の増加や地球温暖化には懐疑的なのだが、化石資源の浪費や森林伐採などの環境破壊の防止には首肯するところであり、なによりもゴア氏がこのスライド講座を1,000回以上に及ぶ回数を精力的にこなしていること自体には感銘を受けた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

SAAB破綻でグリペンはどうなる?

Images3 SAAB破綻グリペンはどうなる?などとうろたえてみたが、GM傘下に収まっていたのはサーブ・オートモビルのみで航空機製造部門は破綻とは無関係の様子。なんともややこしい世の中になったもんです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.20

映画 かもめ食堂

61un2swjmcl_sl500_aa240_1 映画 かもめ食堂

またもやチャンネルNECOにて。群ようこさんの原作とは少し違うところもあったが、その空気感は違和感なく受け止めることができた。小林"三谷夫人"聡美、片桐はいり、もたいまさこの3人が本当にいい味を出していた。合気道で決めて大団円っていうエンディングを期待していたのですが・・・。まぁ、それは見てのお楽しみ。

以下はアマゾンにあった紹介文。

Amazon.co.jp
   フィンランドのヘルシンキで日本食堂を経営しているサチエは、図書館で知り合ったミドリを食堂のスタッフに迎える。お客は、日本アニメおたくの青年しかいない店にボチボチ人が集まるように。悩みをかかえたフィンランド人、荷物が出てこなくなって困っている日本人など、個性的なお客さんたちが、かもめ食堂に集まり、サチエたちの温かな心がこもった料理でなごやかな気持ちになっていく。
   れっきとした日本映画だが、オールフィンランドロケで、現地スタッフや役者も参加して作り上げた日本とフィンランドのコラボ映画。あせらずマイペースなサチエに小林聡美がピッタリ。また「かもめ食堂」の北欧風のインテリア、シナモンロールやおにぎりなどのお料理もおいしそうで、ビジュアルも十分に楽しめる。国境を超えた人間関係をオシャレで心温まるヒューマンドラマに仕上げたのは『恋は五七五』でおなじみの荻上直子監督。(斎藤香)

内容(「キネマ旬報社」データベースより)
人気作家・群ようこの原作を、『バーバー吉野』の荻上直子監督が小林聡美主演により映画化。フィンランドのヘルシンキで「かもめ食堂」を経営する日本人・サチエの前に、ある日ミドリとマサコが現われ、店を手伝い始める。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009.02.19

ahead フリーペーパー

H_topcoverph1F_topcoverph1 ahead フリーペーパー ¥0

最寄駅構内のショッピングセンターにある書店の入り口ラックにて発見。首都圏では当たり前にみかけるフリーペーパーも関西ではいまだに珍しい。ロンドンではフリーペーパーと言えば、まさに日刊新聞そのもののようですが。

左右の見開きで男性向けと女性向けが1冊で適う構成。男性向け特集が白洲次郎である一方、お約束通り女性向けは白洲正子特集。次郎さんとソアラ、そして911の有名な逸話が対峙したトヨタの開発主査の口を通じて語られる下りは何度読んでも感銘を受ける。

これからこのラックをまめにチェックすることになりそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

週刊新潮 2月26日号

200902191 週刊新潮 2月26日号

「朝日新聞阪神支局襲撃犯の告白」はこの5回目にして最終回。前回よりもずんと順位を落として幕引き。

失笑したのは「モンドセレクションは昨年1,400商品、応募の8割が受賞している」。おまけに出品のおよそ半数が日本からとのこと。出品料約13万円。モンドセレクションに罪があるというよりも、日本の消費者がその意義を勝手に誤解しているというところか。モンドセレクションといえば、壮年以上の方にとっては、日清製菓のバターココナツの代名詞といったところであろう。このバターココナツには病みつきになる魅力がたしかにあった。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

橋下「大阪改革」の正体

51iitzutool_sl500_aa240_1 橋下「大阪改革」の正体 一ノ宮美成+グループ・K21 講談社 ¥1,680

「同和利権の真相」などの著書で知られる著者が、橋下大阪府知事を徹底批判した書。批判というよりも叩くといった方がしっくりくるほどの書きぶり。橋下さんを見るに21世紀の石原慎太郎(いまもご活躍ですが)といったイメージがあるが、そのマスコミの操り方は本家を上回っているかもしれない。

橋下さんに一票を投じた人も、他の候補者に投じた人も、また、橋下さんの30代半ばという年齢を考えれば、いずれは中央政界へ打って出ることは想像に難くないだけに、もともと選挙権を持っていない人も一読を誘う内容である。ただ、読むに当たっては相対する陣営の主張であることを踏まえて臨むことが肝要であろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

日本海軍 決戦でわかる軍艦と航空機のすべて

61vo2bggqq3l_bo2204203200_pisitbsti日本海軍 決戦でわかる軍艦と航空機のすべて  太平洋戦争研究会 PHP研究所 ¥500

PHPのワン コインブック。豊富な写真と艦、機ごとの解説付き。日清戦争から大和の水上特攻を含む特攻作戦までを、作戦単位で解説。読み易く有意義な時間が過ごせました。体裁は違うものの、かつての「丸エキストラ」を連想した。気軽に読めるというのは重要なテーマだと感じます。

<Amazonより>

内容紹介
今もなお多くの人の心を捉えて離さない日本海軍。その魅力のひとつに、
零戦や戦艦大和をはじめとした数々の名機・軍艦の存在がある。

本書では、日清戦争の黄海海戦から太平洋戦争にいたるまでの日本海軍が
戦った数々の「決戦」にスポットを当て、戦闘がいかに始まり、どのような経過を
たどったのかを当時の貴重な写真とともに解説していく。
また、その中で活躍した航空機・軍艦を詳細なデータとともに紹介。当時の戦闘の様子を
よりいっそうリアルに感じることができる1冊。

内容(「BOOK」データベースより)
戦艦「三笠」から「零戦」「大和」まで―。戦場を駆け抜けた軍艦・名機たちの勇姿を写真で追う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

タイ料理 BLUE LOTUS アクティ大阪店

Img011 タイ料理 BLUE LOTUS アクティ大阪店

大阪梅田のアクティ大阪の16F。洒落た内装の店内でいただくタイ料理。「辛い」と言われているタイ料理ですが、日本人向きに手加減してくれているよう。メコンウィスキーやチャーンビール、シンハービール、グリーンカレー。壁にはプミポン国王と王妃の肖像画。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.18

週刊朝日 2月27日号

101651 週刊朝日 2月27日号

巻頭は「八王子スーパー射殺事件」の真犯人の告白。この話は時折取り上げられてきたように思う。週刊新潮が朝日新聞阪神支局襲撃事件を連載していることを意識してであろう。女子高生2人を含む女性3人を、緊縛し後頭部等から射殺する残酷な手口が衝撃的だった。記事中ではシャブ中が金庫を開けられなかったことの腹いせに殺った、と記されているが、まさにキチガイに刃物である。シャブ中のサイコパス。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

フェルメール 週刊西洋絵画の巨匠 第4号

Photo フェルメール 週刊西洋絵画の巨匠 第4号 ¥580

何度も「静謐」という単語が登場するが、まさにそのとおりだと感じる。明暗、陰翳を意識した描きぶりは「陰影礼賛」の日本人好み。陰翳を意識しているからといって決して暗い印象を与えるものではなく、それこそが「静謐」につながる。寡作なフェルメールゆえ全作が紹介されているとのこと。ターコイズ・ブルー。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

NHKスペシャル 沸騰都市最終回 TOKYOモンスター

090216_a1_2090216_b1   NHKスペシャル 沸騰都市最終回 TOKYOモンスター

最終回はやはり首都東京ですね。16日(月)の放映でしたので録画したものを鑑賞。バブル崩壊まではその変化率に差はあれど右肩上がり一本調子であった地価が、その後は上がったり下がったりしている東京ですが、変貌し続けているという印象は地方から出張している者の目からの方がより鮮明に見えるものです。今回は見えないところも含めて変わっていく東京とその担い手の入れ替わりが主題。アニメとの二部構成も斬新だが、これが成功したかどうかは人によって世代によって意見が分かれそう。

<NHKのHPより>

沸騰都市の最終回は東京。人口流出が続いていた東京だが、今再び毎年10万人という大幅な人口増加に転じている。大きな原因が、企業の東京移転と外資系企業の進出。グローバリズムの地殻変動を日本は、東京一極集中という方法で受け止めようとしている。
首都圏で進む再開発プロジェクトは、100を超える。東京の再開発を担ってきたのは、三菱地所、森ビルといった民間デベロッパーである。情報、文化を東京に集積し、環境に配慮した街作りで、世界の都市間競争で生き残ろうとしている。
それを達成する2つの手段が、高層化と地下世界の拡大である。容積率は一挙に緩和され、東京は世界有数の超高層都市に生まれ変ろうとしている。また地下鉄網、インフラの埋め込み、地下高速道路、東京の地下は世界最高の集積率を誇るに至った。
 番組は、「沸騰都市」のタイトル映像を担当した、クールジャパンの代表格プロダクションIGが、未来の東京の姿をアニメーションで描く。ドキュメンタリーとアニメ、2つのアプローチで、超効率都市を目指し、止め処ない膨張を続ける東京を描いていく。

| | コメント (0) | トラックバック (3)

2009.02.16

傑作写真集到着 JS3 vs M26 ほか

All オーストリアに留学していた旧友から嬉しいプレゼントをいただきました。そっけない梱包の中身は1枚のDVD。半年以上前の約束をバレンタインデー(いや、建国記念日を狙って送ってくれたのかもしれません。)に果たしてくれたのでありました。ちなみに旧友は男性ですが、お互いにそちらの趣味はありませんので念のため。

3部構成のDVDは、米国スミソニアン航空宇宙博物館、ベルギー軍事博物館そしてヤップ島の旧海軍機や高角砲(海軍は高射砲のことを高角砲と呼んでいました。)の残骸からなり、スミソニアンは珍しい実験機や宇宙船、ベルギーは大戦機から亜音速、遷音速時代の珍しいジェット機に大戦末期の戦車が、ヤップ島のものには、一式陸攻、零戦、天山が収録されており、いずれも圧巻です。

ことにベルギーのものは、保存程度も文句なしのようで、その中から迷彩が施されたミラージュVのショットとJSIIIとパーシングが仲良く並んでいる一葉をUPいたしました。JSIIIの色合い、風合いは、TAMIYAのホワイトパッケージそのものといった印象です。

大ちゃん、ほんまにありがとう。涙が出そうです。

Dsc07345 Dsc07385

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.15

「お金持ち」100人の秘密の習慣

61yeprprb9l_sl500_aa240_1 「お金持ち」100人の秘密の習慣 青春出版社 ¥500

ひところ新書を席巻した青春出版社の新戦略ワンコインブックス。著者名が「マル秘情報取材班」となっており、独自取材も取り込まれているものの、巻末の引用一覧からも窺えるとおり多くの書籍、雑誌からの引用で構成されたことが感じられた。実名を挙げると著作権等に差しさわりがあるのであろうが、いわゆるモロバレの引用が多く、それはそれで楽しめた。決してけなしたり批判しているわけではなく、読みやすく上手に編集されていることもあり、印象はよいものでした。

カネカネといった拝金主義といったとらえ方ではなく、いろいろな視点から先達の知恵がちりばめられていると考えると、とても示唆に富んだ500円といえるでしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

NHKスペシャル 沸騰都市第7回 シンガポール

090215_a1 NHKスペシャル 沸騰都市第7回 シンガポール

第1回ドバイに始まりロンドン、ダッカ、イスタンブール、ヨハネスブルク、サンパウロそして今回のシンガポール。最終回が明晩の東京。

一人当たりGDPがシンガポールに抜かれたという報道が、意外なほどに日本で話題にならないことを日ごろから不思議に感じているのですが、円高やシンガポール経済の失速で今年は日本が逆転しそうな情勢のようです。しかしながら、シンガポールはかつての日本の目線をさらってしまったようで、中長期的な視点に立った人材獲得戦略をグローバル規模で展開している。日本の国立大学はちびりちびりと運営費交付金を漸減され、息苦しい環境で研究者は意気消沈。信賞必罰、結果が出なければ国外退去と言われても、シンガポール・ドリームを夢見る人も続々と出てくるのでしょう。

<NHKのURLより>

東京23区程度の面積に480万人が住む都市国家シンガポール。最新の統計では、一人あたりのGDPは3万5千ドルを超え、日本を抜いてアジアで最も豊かな国となった。日本以上に狭く資源もないこの国の急成長を支えているのは、独自の人材確保政策。政府は『向こう20年間に200万人の高度専門人材の移民を受け入れる』という大胆な方針を発表した。世界的な金融危機の影響を大きく受ける中でも、その方針は揺らいでいない。
現在は将来を見据え、バイオや環境などの研究開発分野で優秀な人材獲得に力を注いでいる。最新の研究施設バイオポリスには、クローン羊を生んだイギリスのコールマン博士や日本人の研究者が、破格の研究費と待遇で続々と集められている。一方で、この政策は冷徹な側面も併せ持つ。未熟練の外国人労働者は家族を呼びよせることはもちろん、永住を防ぐため住民との結婚も許されない。 
リー・シェンロン首相のもと強引とも言えるトップダウンで政策を実現してきた『シンガポール株式会社』のしたたかな戦略を描く。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

DVD ダーウィンの悪夢

51axcdzb5ml_sl500_aa240_1 DVD ダーウィンの悪夢

タンザニアのヴィクトリア湖。ある日の午後、外来種のナイルパーチという肉食魚がバケツ一杯放流された。ナイルパーチは主にヨーロッパに食用として旧ソ連製のイリューシンで空輸されるが、地元住民にとっては高級魚のために口に入らない。そして、タンザニアでは飢饉などと報道される。しかし、政府はそれを絶対に認めない。一方で、ナイルパーチの加工工場はウハウハ。生態系を破壊され在来種がとれなくなったため、地元の漁師は苦境に陥る。住民の生活は貧困化し、少女買春が横行する。漁師のみならず男たちはエイズで落命し、稼ぎ手を失った未亡人は売春婦に身をやつし、より多くの男も死んでいく。もちろん未亡人たちも。そしてその子供も。ナイルパーチの梱包材を焼却する際に接着剤が燃焼し依存性のガスが発生する。それを麻薬代りに吸引する貧困層。あらゆることが連鎖して悲惨が拡大、再生産されていく。そしてEUからのさらなる投資を期待する地元の実業家たちが居並ぶ会議室の映像。・・・淡々と映像とインタビューが重ねられていく。

環境破壊、資本主義、生き延びるため、生存権・・・。圧倒的な迫力をもつ現実の前では言葉は逆に現実感を喪失する。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

週刊新潮 2月19日号

200902121_2 週刊新潮 2月19日号

朝日阪神支局襲撃、3回目の連載にしてトップ記事から二番手に格下げ。連載はまだ続くようだが、「ガセ」との声への反論掲載。ここまでくれば連載が終了するまでは読み続けることにする。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

中華料理 新愛園

Img011 中華料理 新愛園

JR元町駅の北東スグ。えらい高級中華を食す。フカヒレの刺身(写真)なんて生まれて初めて口にしました。ほかにカエルのから揚げや渡り蟹と春雨、スペアリブなど。まさに堪能。Food011

すぐ近所に「愛園」という同じく中華料理店があるがその関係は謎のまま。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

映画 日本以外全部沈没

31cfjsmp9yl_sl500_aa192_1 映画 日本以外全部沈没

35年ぐらい前の筒井康隆さんの短編小説の映画化。もちろん小松左京さんの作品のパロディだが、映画の長さに持っていくほどのボリュームは小説には無かった。筒井さんが登場するものの、小説と映画は別物ですね。ただいま、Channnel Necoにて放映中。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

映画 226

51iep4r4rbl_sl500_aa240_1 映画 226

今夜、Channnel Necoにて。日本人が大日本人であった時代。しかし、この頃から世相は不安定に、そして不条理な時代へ移行していったことは、決して忘れてはならない。1999年の作品だが、オールスターキャストがみな若い。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

笑犬樓の逆襲

51lwyuqfv0l_sl500_aa240_1 笑犬樓の逆襲 筒井康隆 新潮文庫 ¥620

かつて「噂の真相」に連載されたエッセイを主体にまとめられた1冊。大家とか持ち上げられても、無謀、タブー知らずはまだまだバリバリ現役。一般的な意味合いとはちと異なるが、「初心忘るべからず」ですな。溜飲の下げまくり。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Scale Aviation 2009/3

51ofslqa2bnl_sl500_aa240_1 Scale Aviation 2009/3 大日本絵画 ¥1,380

表紙は97戦。スタイリッシュ過ぎて気恥ずかしいくらい。これってローガン氏の作品?児玉清氏が登場。FJ-4やスーパーマリンS.6Bとか珍しい作例が並ぶ。SAもはや66号。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.14

Armour Modeling 2009/3

51vnag4yvyl_sl500_aa240_1 Armour Modeling 2009/3 大日本絵画 ¥1,380

特集はケーニヒス・ティーガー、ティーガーII。いわゆるキングタイガー。ちょっと気取って王虎。作戦遂行中の車両が正面装甲を打ち抜かれた被害が1件も無かったとも言われ、まさに無敵であった。JS-II、M-26、ファイアフライと言えど、まともにぶつかっては勝ち目は無かった。それにしてもトランペッターの1/16にはあきれ返ってしまう。日本人の箱庭的な発想を超越した大陸的製品ですな。

巻頭に石坂浩二浪速大学医学部教授。一方、個人的な関心はまたしてもローガン梅本氏の低級技術指南。

今月で通巻113号。毎月毎月欠かさずよく買っているよなぁ、と自分でも感心してしまう。まだ隔月刊のころに数回出たExtraも合わせれば、116,7冊になるんだろうか。「さぁ、才能にめざめよう」で筆頭に「収集心」が出てきただけあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.11

自治体クライシス

51ff3ytgm8l_sl500_aa240_1 自治体クライシス 伯野卓彦 講談社 ¥1,680

NHK「クローズアップ現代」、「NHKスペシャル」そして「プロジェクトX」にプロデューサー、ディレクターとして関わった著者の手になる赤字第三セクターを巡る小規模自治体の苦闘を巡る手記。

大鰐町、四国そして中国地方の自治体(伏せ字)、飯綱町、芦別市、赤平市。国や広域自治体、ディベロッパーにいいように振り回された首長や幹部職員に同情すべき面も大いにあるが、呆れるほどに世間知らずで経営マインドに欠けた夢想人たちが行政を担っていたことに驚く。いまどきのちょっと気の利いた大学生の方が、ビジネス感覚は数枚上手ではないか、と感じるほどのお人よしぶり。裏を返せば、素朴、純朴、まじめな地方の公務員と彼らが担ってきた自治体、そして住民が、大津波にさらわれていったと言えるのかもしれない。綺麗ごとではすまされない、いまそこにある危機。

<Amazonより>

NHK『クローズアップ現代』で大反響の「日本を食い潰す第三セクターと自治体病院」の真実
敏腕プロデューサーが描く衝撃のノンフィクション!
第二、第三の夕張市=破綻する市町村がまもなく出現する……

かつてバブル期を中心に、日本全国で続々と設立された第三セクター。
国も銀行も第三セクターによる開発を煽りまくり、その結果、各地で巨大リゾートが林立したが、今、その多くは「廃墟」となっている。また、次々と開業・改築された多くの自治体病院からも医師が消え、空洞化が進んでいる。
残されたのは膨大な借金と赤字の山だ。
その赤字はまもなく新しい法律で自治体の会計に連結され、その財政を直撃する。
国にも銀行にも見捨てられ、どれだけの市町村が破綻するのか。人々の生活は、どこまで追いつめられるのか――。

各地に残る朽ち果てた巨大施設、一括返済に脅える首長、金融機関に訴えられた町、風呂にも入れない住民たち、診療科が閉鎖されていく病院……など、徹底取材でショッキングな真実をあぶり出した一冊。

はじめに
第1章 市町村を追いつめる恐るべき法律
第2章 「赤字第三セクター」という底なし沼
第3章 すべての悪夢はリゾート法から始まった
第4章 廃墟と借金の山が残されて
第5章 突然の返済要求を突きつけられた町
第6章 金融機関との果てしない交渉
第7章 「旗を振った」国の重大な責任
第8章 病院に蝕まれた瀕死の自治体
おわりに

| | コメント (0) | トラックバック (0)

建国記念の日に想う

今日は国民の祝日。建国記念の日

いつの頃からかテレビ番組でも祝日にちなんだ番組が組まれることがなくなった。かつては年配の方が建国記念の日を指して「かつての紀元節ですなぁ。」などと語ることを耳にすることもあったが、それも少なくなった。子供のころは祝日に国旗を玄関脇に掲揚していたが、それもしなくなった。近所でも一軒あるだけだ。

神武天皇が即位されてから今年で2669年。さっきWikipediaで調べたら、この皇紀、いまでも法令上廃止されたものではないそうで、意外に日本も捨てたもんじゃないと感じた次第。小学生の時、一回だけだが皇紀26XX年と記して年賀状を出したことがある。きっと担任の先生は複雑な受け止めをしたんだろうと今にして思うが、たまに皇紀で記された年賀状を受け取ることもあるから、これだけで過激右翼といったものではないのだろう。

ネット上のニュースを拾えば、「建国記念の日」に関して、賛成・反対双方の集会が各地で催されている様子。言論、集会の自由が保障されているってことはそれだけで大きな幸せなんだろう。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

DVD THE CORPORATION

41rq50780ql_sl500_aa240_1 DVD THE CORPORATION

米国の作品。マイケル・ムーア監督も出演。日本でいえばNHKスペシャルやETV特集のような印象だろうか。

”企業”が持つ根源的な病理をインタビューと現場取材を組み合わせて、章立てしながら進めていく。企業=社会悪といった左翼的な書きぶりなので、少々距離を置いて眺めないと無防備な、たとえば学生など、人は洗脳されてしまう危険も感じる。

興味深かったのは、WWII中の話。米国の巨大企業がナチスを支えていた事実。例えば、コカコーラはドイツから締め出されるのを回避すべくドイツ向けに開発したのが、実は「ファンタオレンジ」だったとのこと。もっともこれではナチスに加担したとは言い切れないが、ファンタオレンジで上がった所得とそれに係る納税を通じてナチス政権に貢献したことは否めまい。更には、IBMが収容所向けにパンチカードシステムをリースしていた事実。おまけに毎月保守点検に収容所を訪問していたとの徹底ぶり。コンピュータが発明されていなかった時代は、同社のパンチカードシステムが最新鋭の情報処理システムであったわけで、IBMはユダヤ人の効率的な処刑に大いに貢献していたのであろう。これはムーア監督のコメント。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

DVD ベクシル 2077日本鎖国

51b9ujz0h2l_sl500_aa240_1 DVD ベクシル 2077日本鎖国

海外展開(129カ国?)を前提にした設定、ストーリーなんだろうが、日本人としては少々感情移入しづらかった。”ジャグ”の設定、存在、ワイヤー作戦時の殿、スラムの最期などには悲哀を感じたが、もう少し練った設定、脚本が必要だったのではないか。映像美は伝わるが、世界へ向けての深みはどうなんだろうか。Amazonでの評価はずいぶんとシビアなものばかりのようだ。

<Amazonより>

21世紀初頭。人類に延命効果をもたらしたバイオ・テクノロジーとロボット産業が急速に発展を遂げたことにより、日本は市場を独占し世界を大きくリードした。
しかし様々な危険性が指摘されるようになると、国連はこれらの技術を厳格に規制することを求めた。
日本政府はその要求に従うどころか、反旗を翻して我が道を行く決定を下したのだった。その決断とは……。『日本鎖国』

2067年。日本はハイテク技術を駆使した"完全なる鎖国"をスタートする。その後日本の情勢は秘密のベールに包まれたまま、10年が経過した。
そして2077年。米国特殊部隊"SWORD"所属の女性兵士、ベクシルは、日本への潜入作戦を実行する。
ベクシルが目にした日本の光景とは?
いったい日本に何が起こっているのか?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

文藝春秋 2009/3

 Bungeishunju_0903_mag1 文藝春秋 2009/3

芥川賞の受賞作が掲載されていたこともあるが、全体的に今月号は読みごたえを感じた。

まず、受賞作津村記久子さんの「ポトスライムの舟」を読む。関西を舞台にしたアラサー女性4人の常識的な日常とそこからの飛躍への期待と焦燥、挫折を淡々と描いた作品と受け止めたが、舞台の一部が神戸、三宮であったことも親近感を持って読み進めた要素であったように想う。芥川賞に時々みられる非日常的な設定でなかったことも安心して読めたのかもしれない。選評。あいかわらず石原慎太郎さんが辛辣。村上龍さんも結構キツイ。思えば、初めて芥川賞受賞作として意識して読んだのが「限りなく透明に近いブルー」か「エーゲ海に捧ぐ」であったと思うが、いずれもエロチックな(前作はそれに加えて暴力描写も)描写が過激で、「純文学ってスケベェやな。」と中学生なりに感じたものだった。ポトスライム。途中までポストライムだと思い込んで読み進めていた。

特集は経済一色。トヨタ張社長、ものづくり、丹羽vs湯浅、中谷先生の懺悔・・・。少々失笑ものだったのが、中野翠さんの「歌舞伎座取壊し 私は許せない」。見出しは編集部がインパクト重視でつけただけであろうが、重要文化財にもなりえない少々珍しいだけの一企業(松竹)が保有する建物の取り壊しを松竹の重要なステークホルダーでもない中野氏が「許さない」という傲慢。国民が生存権を脅かされる現状にありながら、歌舞伎座を重文指定して税金を投入せよ、とも。主張するなら松竹に対して200億円ぐらい寄付されてはいかがか、と感じた。そんなことが現実的でないのは当然だが、それならば寄付を募る運動で集金すればよい。そこまでのエネルギーはおそらくお持ち合わせではないであろうから、愚痴半分に寄稿されているのか。こういうのをペンの暴力とでもいうのだろうか。松竹の台所事情に触れる下りはみられたが、少しはそこで働く従業員のカオを思い浮かべる想像力はないのだろうか。尋常な庶民感覚なら、通りすがりの外国人観光客が歌舞伎座に対して見せるひと時の日本趣味への驚きの表情よりも、そこで働く日本人とその家族の日常の大変さを思いやるのではなかろうか。その点、カーメカーがF-1、ダカールラリーなどレースから苦渋の選択による撤退を決めたことは、レース関係者には辛いことなれど、地に足がついた決断であったと皆が評価しているのではないだろうか。中野さんの主張は、困窮者にとってはマリーアントワネットが「パン(給料)が食べられないのならケーキ(文化=歌舞伎座)を食べればいいのに。」と漏らしたセリフとたいして違わないように受け取れらるようにも感じた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ルノワール 週刊西洋絵画の巨匠 第3号

1 ルノワール 週刊西洋絵画の巨匠 第3号 ¥580

日本では殊に年配者に人気が高いように感じるルノワール。首都圏に展開する喫茶店チェーンの名称にも冠されている。個人的にはカレンダー的な印象を持っているが、「イレーヌ・カーン・ダンベール嬢」にその印象が象徴されているように想う。

とても上品でいて清楚。それでいて押さえるべき点では華やかさも欠かさない。そんな画風が明治から昭和の日本人には好感をもって受け入れられたのであろうが、ルノワール自身はジャポニスムに冷淡であったとは少々さみしい想いも抱く。とはいえ、楽しい絵画を心がけた職人出身のルノワールには、その絵画に対する独自の信念とそれを支える確かなプロフェッショナリズムを感じずにはいられない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.09

週刊新潮 2月12日号

200902051 週刊新潮 2月12日号

なんのかんの言っても反響は大きかったようですね。米国大使館ってCIA?

まだ続くようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

恐怖

41bq26w49pl_bo2204203200_pisitbstic 恐怖 筒井康隆 文春文庫 ¥470

ミステリー。ミステリーとサスペンスの違いをwikpediaでみてみたけれど、この作品に関しては筋運びはミステリーということだろうが、主人公の心理を捉えれば題名通りにサスペンスってことにもなるのだろう。

滑稽なばかりに「恐怖」を感じる主人公。この小説に鑑みるに、自分自身も含めていい歳をした日本人がいかにひ弱になってしまったかを思い知らされる。もっともこの作品では日本人全体というよりも地方都市における文化人という人種を槍玉に挙げているようですが。

この作品でここ一週間のうちに筒井作品を5冊読んだことになる。中学生時代もこんな浸り方であったように想う。いや、もっと激しかったようにも想うが、年をとってしまってよく思い出せない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

エンガッツィオ司令塔

512ummj7hdl_bo2204203200_pisitbstic エンガッツィオ司令塔 筒井康隆 文春文庫 ¥550

断筆宣言後の短編集。これぞ筒井康隆の真骨頂。まさに「あの頃」のヒーローが還ってきたという勢いです。筒井さんは自身でも認めておられるように、短編作家なんでしょう。

筒井さんがタブーに挑戦する姿勢を見せつけられることから、前例や常識とか柵なんかに縛られることがアホらしく感じるようになる一冊。

<Amazonより>

恋人に指輪を買うために新薬人体実験の掛け持ちをした「おれ」。幻聴、妄想、電波、異常性欲と副作用はエスカレート。ついには大食、変態の化物となって恋人の家に乗り込んだ。さあ修羅場の始まりだ―。表題作をはじめ、エログロ、スカトロから抱腹絶倒のパロディまで全十篇。断筆解除後初の超過激傑作短篇集。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.08

DVD 仮面ライダー The First

31astj49qyl_sl500_aa192_1 DVD 仮面ライダー The First

40年近く前のTV番組の設定を下敷にした映画。当時、子供心に土曜日の夜7時半をわくわくしながら待った。そのあとはドリフへ繋がる定番コース。

TVドラマも悪の組織にむりやり改造人間にされてしまった青年が主人公なだけに暗いトーンもあったものの、そこは子供向け番組。勧善懲悪が徹底されていた。(読点のないころの)藤岡弘も頼もしかった。当時は20歳を過ぎればまさに大人であり、堂々としていたように思う。

一方、大人のための昭和の仮面ライダーだからかもしれないが、今回のは造形美は際立っているものの、あまり感情移入できなかった。ウェンツとその彼女が織りなすサイドストーリーとデジタル出演の天本英世演じる死神博士、そして板尾創路の怪演じが救いだった。宮内洋V3が立花藤兵衛役でチョイ出。

サイクロンには堂々とHONDAのロゴが入っていたが、もともとはスズキだったような気がする。ホッパー1号、2号、スパイダー、バット、コブラ、スネーク。オリジナルどおりの順ではないけれど、第1クールで登場した怪人がリファインされているように感じた。リメイクでは、いちいちそんなところが気になってしまうもんです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

軍艦トップ10 @ディスカバリーチャンネル

Epil8430330000001 軍艦トップ10 @ディスカバリーチャンネル

今日、何気なくケーブルテレビのチャンネルを繰っていたらディスカバリーチャンネルでミリタリーのなんとかトップ10を流していた。たまたま見始めた箇所が、戦闘機トップ10の第7位。Me262だった。WW1の時代から現代まで名機が入り乱れるものの零戦は入っておらず。「アメリカ人の作る番組だしな。」と少々腹だたしく見終えたものの、その後、「潜水艦トップ10」、「戦車トップ10」と続き、「軍艦トップ10」でその腹立たしさは頂点に達したのでありました。ひどすぎる。その低次元ぶりはリンク先の掲示板で。ディスカバリーチャンネルの公式サイトの掲示板に怒りが爆発。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.07

範馬刃牙(17)

253209991 範馬刃牙(17) 板垣恵介 秋田書店 ¥400

体の一部を食われた男が2人になり、そしてまた1人がそこへ舞い降りた。克己からジャック・ハンマーへ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

白洲次郎と白洲正子展@大丸ミュージアム神戸

Top1 白洲次郎と白洲正子展  ―動乱の時代を美しく生きる―

大丸神戸店のミュージアムへ。最終日近くなので混んでいるかもしれないな、とは想像していたものの展示物の前へなかなか辿りつかないほどの混雑ぶり。そうそうのんびりもしていられなかったので、人ごみの後ろから覗き込むようにして進む。

自筆の書類、書簡や衣類。武相荘の洋室の再現(って現存しているのですが)に好物の料理見本の陳列。そして、あの時代にヴィトンやオシュコシュの大型スーツケース。

英国にはカントリー・ジェントルマンという言葉があるそうですが、田舎紳士といった蔑んだ意味合いではなく、田舎に本拠を構えてロンドンにはときどきやってくるのが本物の紳士だということらしい。武相荘に住んで東京のタウンハウスを拠点に仕事をこなす次郎さんの生き方そのものでもあったらしい。

帰り際に有名な「Play Fast」のTシャツと紺色の手提げを購入。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

わたしのグランパ

51pkshpr9hl_bo2204203200_pisitbstic わたしのグランパ 筒井康隆 文春文庫 ¥440

珠子が父の日記に見つけた「父は囹圄の人である。」との記述。「囹圄」って?ジュヴナイル小説にしては難解な漢字から始まるこの物語。治安の乱れた時代の型破りな痛快ジジイの逸話集。

<Amazonより>

中学生の珠子の前に、ある日、突然現れたグランパ(祖父)はなんと刑務所帰りだった。だが、侠気あふれるグランパは、町の人からは慕われ、珠子や家族をめぐる問題を次々と解決していく。そしてグランパの秘密を知った珠子に大事件が襲いかかる。「時をかける少女」以来、待望のジュブナイル。読売文学賞受賞作。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ヘル

61esdwarbal_bo2204203200_pisitbstic ヘル 筒井康隆 文春文庫 ¥500

ヘル。そこは死後の世界。ヘル。でも、そこは天国でも地獄でもない。ヘル。そこでは時間の概念が覆される。ヘル。そこではたがいに心の中が読める。ヘル。そこでは執着、怒り、憎しみ、嫉妬が希薄。ヘル。そこには死者だけではなく、夢の中からやってきた煉獄の者も現れる。ヘル。そこは想像を超越した世界。ヘル。そこは・・・。

<Amazonより>

ある日突然、「ヘル」に迷いこんだあなた。ここでは、あなたを殺した奴が平然と暮らしている。妻の不倫は続いてる。追っ手はどこまでもやって来る―。もう逃れるすべはない。あなたも「ヘル」の中で恐怖に震え続けるか、狂気で頭を破裂させるか、はたまた笑いすぎて頓死するか?さあ、どうする。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.05

愛のひだりがわ

51mwe2z6s1l_sl500_aa240_1 愛のひだりがわ 筒井康隆 新潮文庫 ¥580

子供の学校で推薦図書に挙げられていたことから手に取ったものです。筒井さんの著書は中学生のころに狂ったようにのめりこんだものの、平成になってからは断筆宣言もあって、10冊も読んでいないように思います。

本書は、ジュヴナイルものですが読み応えのあるボリュームで、「旅のラゴス」少女版といった趣も少々。筒井さんのジュヴナイルといえば、「時をかける少女」が代表作でしょうが、個人的には「ミラーマンの時間」の類、すなわち「白いペン赤いボタン」や「超能力・ア・ゴーゴー」なんかが大好きな少年でありました。妄想に最適な設定ですからね。もっとも、これらが真正のジュヴナイルとして整理されているかどうかは知りませんが。高校生が主人公でありさえすればジュヴナイルに収まるなんてことであれば、「自慰隊」もその範疇に入るのでしょうが、いくらなんでもそれはあるまい。

・・・本作は学校の推薦図書になるくらいですから、社会のダークサイドの描写もあるものの、おちゃらけなく丁寧に綴られています。

<Amazonでの紹介文>

幼いとき犬にかまれ、左腕が不自由な小学六年生の少女・月岡愛。母を亡くして居場所を失った彼女は、仲良しの大型犬デンを連れて行方不明の父を探す旅に出た。暴力が支配する無法の世界で次々と事件に巻き込まれながら、不思議なご隠居さんや出会った仲間に助けられて危機を乗り越えていく愛。近未来の日本を舞台に、勇気と希望を失わずに生きる少女の成長を描く傑作ジュヴナイル。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.04

モネ 週刊西洋絵画の巨匠 第2号

Photo モネ 週刊西洋絵画の巨匠 第2号  小学館 ¥580

早くも第2週。ゴッホ、シャガール、ルノアール、セザンヌ・・・。日本人が好む海外の西洋画家は数多いるでしょうが、人により意見が分かれるものの、やはり筆頭はモネではないでしょうか。印象派の始祖というだけではなく、そこに日本への深い理解と(ゴッホとはまた違う)思い入れを感じさせずにはいられないからではなかろうか、と感じます。なにより、ゆったりとした想いをもたらしてくれる気がします。

次週はルノアール。そういえば、今日の昼、銀座ルノアールでコーヒーをいただいたのでありました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

IFRS 国際会計基準で企業経営はこう変わる

516twdvso9l_sl500_aa240_1 IFRS 国際会計基準で企業経営はこう変わる PwC IFRSプロジェクト推進室/高浦秀夫 東洋経済新報社 ¥1,680

ここでもグローバル・スタンダードの津波が押し寄せようとしています。今日、1月28日に企業会計審議会で決議されたいわゆる「わが国で国際会計基準を導入するロードマップ」に係る公開草案が公表されました。本書は類書にありがちな専門書ではなく、専門家でない経営者・管理者でも目を通せるレベルに設定され、一方で要領よくIFRSを巡る全体像を描いているとの印象を受けました。また一つパンドラの箱が開けられようとしています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.02.01

会社は毎日つぶれている

41qcwjrp9l_sl500_aa240_1 会社は毎日つぶれている 西村英俊 日経プレミアシリーズ ¥893

著者は日商岩井とニチメンが経営統合して出発した双日の初代社長。その出だしは、半年間で6,000億円の資産処分に始まり、金属相場での失策、契約先のロシア船からの流木騒ぎなど、気の休まることはなかったようである。著者が、読者である社長に向かって語りかけるスタイルを取っているが、私も含めて必ずしも読者が社長であるとは限らないから、心ある社長ならこういったことに腐心している、あるいは思いを巡らせるべきでしょう、と訴えているのだろう。なお、「会社は毎日つぶれている」との意は、毎日少しずつ潰れていっているとの由。

語り口は穏やかで控え目ではあるが、経験者、当事者にしか語れない重みがここにはある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【映画】 20世紀少年 第2章 最後の希望

10070802 【映画】 20世紀少年 第2章 最後の希望

第1章を見ずして第2章を見るはめに。原作を読んでいなくても十分に楽しめるように作られていますが、登場人物が多いだけに上映前にパンフレットには目を通しておかれたほうが無難でしょう。大阪万博に行った経験がある方など「昭和世代」の方には感情移入しやすい作品です。

(小ネタ)

小泉響子役の女の子、「銭ゲバ」の車イス少女とは真逆の役柄でびっくり。また、見た目に貧相な高校教師がトヨタ2000GTに乗っているのにもびっくり。しっかり5ナンバーでした。2000GTを愛車にしているケンヂ役の唐沢寿明は殆ど出番なし。ともだち博物館前に小池栄子が乗りつけたのはケンメリだった。

| | コメント (10) | トラックバック (1)

« 2009年1月 | トップページ | 2009年3月 »