愛のひだりがわ
愛のひだりがわ 筒井康隆 新潮文庫 ¥580
子供の学校で推薦図書に挙げられていたことから手に取ったものです。筒井さんの著書は中学生のころに狂ったようにのめりこんだものの、平成になってからは断筆宣言もあって、10冊も読んでいないように思います。
本書は、ジュヴナイルものですが読み応えのあるボリュームで、「旅のラゴス」少女版といった趣も少々。筒井さんのジュヴナイルといえば、「時をかける少女」が代表作でしょうが、個人的には「ミラーマンの時間」の類、すなわち「白いペン赤いボタン」や「超能力・ア・ゴーゴー」なんかが大好きな少年でありました。妄想に最適な設定ですからね。もっとも、これらが真正のジュヴナイルとして整理されているかどうかは知りませんが。高校生が主人公でありさえすればジュヴナイルに収まるなんてことであれば、「自慰隊」もその範疇に入るのでしょうが、いくらなんでもそれはあるまい。
・・・本作は学校の推薦図書になるくらいですから、社会のダークサイドの描写もあるものの、おちゃらけなく丁寧に綴られています。
<Amazonでの紹介文>
幼いとき犬にかまれ、左腕が不自由な小学六年生の少女・月岡愛。母を亡くして居場所を失った彼女は、仲良しの大型犬デンを連れて行方不明の父を探す旅に出た。暴力が支配する無法の世界で次々と事件に巻き込まれながら、不思議なご隠居さんや出会った仲間に助けられて危機を乗り越えていく愛。近未来の日本を舞台に、勇気と希望を失わずに生きる少女の成長を描く傑作ジュヴナイル。
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