臨死体験 (上)
臨死体験(上) 立花隆 文春文庫 ¥700
20年ほど前に反響を呼んだNHKスペシャルの取材ノートがベースになった書。臨死体験を核に、死後の世界、体外離脱、輪廻転生、霊界等々がテーマとなっている。日本の知性による大作だけに、書かれている内容はいずれも興味深いものばかりなのだが、「科学的見地からの立証」に拘る立花さんのコメントが滑稽を通り越して哀れにすら感じてしまう。例えて言うならば、「自転車に乗る」ことに関して、乗れる人にとってはごく自然な感覚的な所作に過ぎないところを、物理法則に則った理屈付けを延々としているように感じてしまうのだ。
本書が書かれてから既に20年。種々の体験を経た人は相当に増えている。学校のクラスで言えば、ひとクラスに2,3人はいるであろう時代とあっては、本書の受け止め方も変容してきているのではなかろうか。
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コメント
臨死体験(上)を読ませていただきました。あなたが言われるとおり、「前世療法ブライアン・L・ワイス著」の中で翻訳者の山川紘矢氏が「人々がそろそろ輪廻転生を受け入れてもいい新しい時代(ニューエイジ)が来ているのではないでしょうか」と言っています。人は生まれ変わるという事が信じられる世の中になって来ているのですから臨死体験も信じて当然と思います。
投稿: 佐々木 純 | 2010.10.03 16:42
佐々木さん
コメントありがとうございます。ブログ、拝見させていただきました。
私自身、いわゆる神秘体験の数々を思春期から経てきたのですが、親しい友人にそういったことを語っても、否定されるか、立花氏のような科学的な分析をよせられるか、好意的な反応であったとしても、せいぜいが戸惑わせてしまうことが多かったため、多くの方のように自然に口を閉ざしてしまうこととなりました。
それが、ここ数年、このような話をしてもまともな受け応えが成立することが、ぽつぽつとではありますが増えてきました。何割かは上司に話を合わせてくれているだけかもしれませんが、「時代」の歯車を肌で感じています。
投稿: 凡太郎 | 2010.10.03 22:09