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2012.01.09

勝つ司令部 負ける司令部

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勝つ司令部 負ける司令部 生出寿 新人物文庫 ¥700

副題は「東郷平八郎と山本五十六」。言うまでもなく、勝つ司令部は東郷であり、負ける司令部は山本である。勝った、負けたとせずに、勝つ、負けるとしたところに、著者の必然の想いが見える。本書では、一見、東郷と山本の個人的な属性、スタイルに勝負の趨勢を見出そうとしているようにも思えるが、本意は時代性に求めていることは間違いあるまい。また、ここでは海軍を素材としているが、陸軍ではさらに悲惨であることは言うまでもない。東条英機、辻政信、牟田口廉也そして関東軍の面々。

また、軍部の暴走などと語られることが多い戦争への道だが、日独伊三国同盟など、マスコミの扇動と連なる民意の暴走も恐ろしいものがあると感じる。これは孫の世代を食い物にし財政規律を無視する現代の「民意」とも一脈通ずると感じる。

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